交通事故で脳死判定の31歳韓国男性、6人に新しい人生をプレゼントして旅立つ /益山

放射線技師として勤務した病院に臓器提供

 仕事帰りの交通事故で脳死状態に陥った31歳の放射線技師が、臓器寄贈で6人に新しい生命をプレゼントしてこの世を去った。

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 韓国臓器提供院は2月6日、チョ・ソクウォンさん(31)が昨年12月20日に全羅北道益山市の円光大学病院で心臓、肝臓(分割)、肺、腎臓(左右)を計6人に寄贈し、死亡したと発表した。円光大学病院の放射線技師として働いていたチョさんは、寄贈の1週間前に勤務を終えて道を歩いていたところ、車にはねられ、近くの病院に運ばれた。しかし、結局意識は回復せず、脳死状態に陥った。

 全羅北道群山市で1男2女のうち2番目として生まれたチョさんは、幼い頃にプロゲーマーになる夢を持っていたが、進路を変え、放射線科に進学することになった。幼いころからアルバイトをしながら、未来に向かって日々準備していたという。

 2歳下のチョさんがまるで兄のようだったという姉のウンビンさんは、寄贈院に送ったメッセージを通じて「弟のソクウォン、もっと楽しく愉快に人生を送れたらよかったのに、あまりにも早く物心が付いたせいか、苦労だけをして旅立つことになったようで残念だ。最後の瞬間まで良いことをして行ったのだから、すてきだったその笑顔で天国で幸せに過ごしてほしい」と別れの言葉を残した。チョさんの同僚のパク・クァンホさんは「笑顔が絶えず、いつも周りのことを先に考えていた情に厚いソクウォン! 私たちは君がここにいなくなったのではなく、長い旅行に旅立ったと思うことにするよ」と別れを惜しんだ。チョさんの家族たちは「ソクウォンは行ってしまったが、どこかで生きているという事実に慰められる」と話した。

オ・ユジン記者

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  • ▲チョ・ソクウォン氏/韓国臓器組織寄贈院

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