フィギュア男女シングル:車俊煥と金彩然、最強日本勢を相手に鮮やかな大逆転劇 冬季アジア大会

車俊煥と金彩然が大逆転ドラマ 冬季アジア大会フィギュアで初の韓国男女同時優勝

 韓国フィギュアスケート界に新たな歴史の1ページが刻まれた。13日に行われた2025年ハルビン冬季アジア大会フィギュアスケート男女シングルで、韓国の選手がそれぞれ優勝したのだ。その主人公になったのは男子の車俊煥(チャ・ジュンファン、23)=高麗大=と女子の金彩然(キム・チェヨン、18)=修理高=だ。両選手とも、有力な優勝候補だった日本の選手を上回り、大逆転ドラマを生み出した。

【写真】韓国勢初のアベックV 金メダルを手に笑顔の金彩然と車俊煥

 先陣を切ったのは金彩然だ。世界第3位の金彩然は前日のショートプログラム(SP)で自己ベストの71.88点を出し、世界第1位の坂本花織(24)=日本=に次いで2位になった。坂本は2022年から2024年までの世界選手権で3連覇を成し遂げた現役最強選手だ。この日のフリーで坂本より先に滑走した金彩然は「クリーンな演技」を披露した。すべてのジャンプに乱れがなく、スピンとステップの課題も最高難度で成功した。金彩然はフリーでもこれまでの自己ベスト(139.45点)を上回る147.56点を出し、合計を219.44点とした。合計もやはり自己ベストだった。

 続いて滑走した坂本はコンビネーションジャンプを試みた際に転倒し、スコアを大きく落とした。フリーは136.87点で、合計も金彩然に遅れをとって211.90点だった。金彩然は「坂本選手はとてもすばらしい選手なので、金メダルへはあきらめていたが、それでも一度は勝ってみたいという気持ちがあった」「点数が発表されても信じられなかった」と語った。金彩然の金メダルは、フィギュア女子シングルでは韓国で3人目の冬季アジア大会メダルであり、2大会連続となる。これまでに郭珉整(クァク・ミンジョン)=2011年アスタナ-アルマトイ大会銅メダル=と崔多彬(チェ・ダビン)=2017年札幌大会金メダル=が表彰台に上がった。

 金彩然は小学5年生の時、学校の体験学習で初めてフィギュアスケートをした。比較的遅い年齢でのスタートだったが、すぐに才能を開花させた。そして、ジュニア時代から世界の舞台で頭角を現したが、「韓国ナンバー2」のレッテルが付いて回った。2022-23シーズンのジュニアグランプリ・ファイナル大会でキム・ヨナ以来17年ぶりにメダル(銅)を取ったが、2歳年下の辛智娥(シン・ジア、16)が銀メダルを手にし、スポットライトを浴びることができなかった。シニア大会に出場するようになってからは2023年の世界選手権で6位と健闘したが、この時は李海仁(イ・ヘイン、19)が銀メダルを獲得し、注目を集められなかった。だが、昨年の世界選手権銅メダルと四大陸選手権銀メダルで見事に花開き、今年は初めて韓国代表選抜戦で堂々の1位を獲得した。

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  • ▲車俊煥(チャ・ジュンファン)=写真左=と金彩然(キム・チェヨン)=同右=。写真=news 1
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