尹大統領弾劾審判 2月25日の最終弁論で結審、憲法裁判官8人で罷免の是非を判断へ

憲法裁判所、非常戒厳宣布の違憲性のほか内乱に対する判断も

尹大統領弾劾審判 2月25日の最終弁論で結審、憲法裁判官8人で罷免の是非を判断へ

 韓国の憲法裁判所は20日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の第10回弁論期日で「今月25日に双方の最終意見を聞いて弁論を終結する」と述べた。弁論が終結すれば、裁判官8人が評議を開き、弾劾を認めるか、それとも棄却するかを決める手続きに入る。過去の大統領弾劾事件の場合、弁論終結から2週間以内に判断が下された。しかし、今回の場合、非常戒厳宣布の違憲性だけでなく、内乱行為に対する判断もしなければならず、判断決定がこれまでよりも遅れる可能性もあるとの見方が法曹界関係者の間から出ている。

【10回目弁論期日】主な焦点と証言のまとめ

 20日の弾劾審判に証人として出廷した韓悳洙(ハン・ドクス)首相は、昨年12月3日の非常戒厳宣布時の状況を説明した。同首相は野党の弾劾訴追乱発や予算削減などを批判し「多数の一方的な暴走は民主主義の基本ではない」と述べた。

 その上で「29件の弾劾訴追が国民の目線と合っているものなのかどうか、政界で深刻に議論しなければならない。このような制度は世界的にも珍しいだろう」と言った。

 韓悳洙首相はただ、昨年12月3日の非常戒厳宣布が「戦時・事変などの非常事態」という戒厳の要件を満たしていたかどうかについては「裁判所と国民が最終的に判断する問題だ」と述べた。戒厳宣布当日の国務会議(閣議)については「形式的・実質的な欠陥があったと考える」と言った。尹大統領は同日、韓悳洙首相の審問が始まる前に退廷した。

 続いて証人として出廷した洪壮源(ホン・ジャンウォン)前国家情報院第1次長は「逮捕者リスト」作成について「メモ作成の時間や場所などに一部混同があり、訂正する必要性を感じる」と述べた。これに対して、尹大統領は「メモの問題は、私と電話で話したことを大統領の逮捕指示と結び付け、内乱・弾劾工作をしたと言っているものだ」と述べた。

 「尹大統領が『国会議員を引きずり出せ』と言った」と検察で供述した趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長も同日、証人として出廷したが「刑事裁判中なので答えるのは難しい」と、ほとんどの質問に対して答えなかった。

 一方、尹大統領の弁護人を務める石東炫(ソク・ドンヒョン)弁護士は同日の弾劾反対デモに参加し「尹大統領は『早く職務に復帰し、世代統合の力で大韓民国を導いていく』と言った」と語った。

パン・グクリョル記者

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