「韓国語であふれる外灘」 ノービザで中国を訪れる韓国人客【ルポ】

 「年末に休暇でどこに行こうかと探していたところ、ビザなしで中国に行けるようになったという記事を見たんです。上海はただでさえ人気の旅行先だが、ノービザになったのだから、遊びに行く人が多いだろうとは思いました。しかし、これほどだとは思いませんでした。(観光地の)外灘を見物する際は中国語より韓国語がたくさん聞こえました」

 昨年12月23日午後、上海の繁華街・南京東路で会った韓国人旅行客Pさんの言葉だ。最近中国の現地メディアとソーシャルメディア(SNS)では、中国がノービザ渡航を認めて以降、韓国人観光客が急増していると話題になっているが、実際に上海を訪れてみると、それを直接確認することができた。内需低迷に頭を悩ませていた中国の旅行業界は、観光名所に韓国語サービスを追加するなど、韓国人観光客の誘致拡大を模索している。

 クリスマスイブの12月24日夕方、夜景が美しいことで有名な上海観光名所・豫園では記念撮影をする韓国人の姿が多く見られた。そこにある有名な小籠包専門店には数十人が並んでいたが、約3分の1以上が韓国人だった。 店員はしきりに「アンニョンハセヨ」と大声で叫び、韓国人客に小籠包が出来上がったことを知らせていた。

 上海の別の観光地も韓国人であふれていた。上海の南京西路には世界で2番目に大きいスターバックスがあり、世界に6カ所しかないスターバックスの自家焙煎店舗「リザーブロースタリー」の売り場があるが、記者が注文するために並ぶと、前後ともに韓国人だった。彼らはスターバックスの店員と英語でコミュニケーションし、中国の決済アプリ「アリペイ」で支払いを済ませた。1900年代初めに建てられた欧州風アパート「武康大楼」の近くには韓国人団体観光客がバスから次々と降り立っていた。

 韓国人だらけの上海は、中国内でも話題になっている。澎湃新聞は12月17日、「韓国人が大挙上海へ、外灘・豫園・田子坊を訪れ、火鍋を楽しむ」と題する記事で、「上海では外国人がますます増えているが、最近韓国人観光客が特に目立つ」と伝えた。中国新聞周刊も12月25日、「韓国人が上海に押し寄せる」と題する記事で、「今、外灘の半分以上が韓国人で、新天地でも周辺の人は皆韓国語を使っていた」という上海在住の大学生のインタビューを掲載した。26日午後には中国最大のSNS微博(ウェイボー)のリアルタイム人気検索ワード4位に「上海 韓国人」がランクインした。

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  • ▲中国・上海の観光名所・外灘を訪れた観光客/12月24日、イ・ユンジョン記者
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