捕虜の21歳北朝鮮兵「私が戦場にいることを知らない独り身の母、会いに帰りたいけど…」本紙特派員インタビュー第2弾(前編)【独自】 

ウクライナで捕虜になった北朝鮮兵に本紙特派員が独占インタビュー

【2】21歳の小銃手、パク兵士

【編集者注】本紙は今回、捕虜となった北朝鮮兵へのインタビューを報道するに当たり、兵士の実名を記載せず、また身元を推定できるような一部の具体的な情報も明かしておりません。これは、戦争捕虜に関する国際法の規定などにより、捕虜の人権を保護するための措置です。しかし写真と映像については、すでにウクライナ政府が2人の顔を何度も公開しており、1カ月以上にわたって世界的に拡散されていることから、モザイク等の処理は意味がないと判断し、編集会議を経てモザイクなしの写真と映像を使用することといたしました。本紙が公開した北朝鮮兵の身元関連情報の中には、ウクライナ軍が公開していない事実はございません。

【写真】捕虜生活2日目様子とあどけない表情でインタビューに応じる21歳のペク兵士

 ロシアの侵攻に抵抗して戦争を繰り広げているウクライナ軍は先月9日、ロシアに派遣された北朝鮮兵2人を捕らえて捕虜としたが、本紙は最近、ウクライナのある捕虜収容所で2人と面会した。捕虜となった北朝鮮兵にメディアがインタビューするのは本紙が初めてだ。

 小銃手のペク兵士(21)は、先に本紙にインタビューが掲載された偵察・狙撃手のリ兵士(26)の部屋から一つ置いて隣の部屋に収容されていた。名前を呼べば聞こえるほど近い距離だが、2人は互いの存在を全く知らなかった。ペク兵士に「捕虜になった他の北朝鮮兵について聞いていますか」と尋ねたところ、目を大きく見開いて「知らない。聞いていません」と答えた。

 先月、ウクライナ軍が公開した映像で両手に包帯を巻いていたペク兵士は、その後公開された複数の尋問映像で最も頻繁に登場した人物でもある。もう一人の捕虜であるリ兵士が顎を負傷し、しばらく会話が困難だったためだ。しかしペク兵士は銃で撃たれて左の脛骨が砕けるという重傷を負い、手術を受けて動くことができない状態だった。金属製の固定器具を利用して外から骨を固定している様子がうかがえた。

 ペク兵士は「そんなに動き回ることはできません。(トイレなど)用を足すときはこの中で全て済ませます」と話した。以前の映像と比べると、手に巻かれていた包帯は既になく、血色も良くなっているようだった。セーターはウクライナ軍が公開した映像で着ていたものと同じだった。ペク兵士はウクライナが初めて公開した映像で「ウクライナの人たちは皆、いい人たちですか? ここに住みたい…」と話していた。

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  • ▲グラフィック=キム・ヒョングク
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