捕虜の21歳北朝鮮兵「私が戦場にいることを知らない独り身の母、会いに帰りたいけど…」本紙特派員インタビュー第2弾(後編)【独自】 

-最初から、そうするよう教育されたんですか。

 「教育を受けたというよりも、我が朝鮮(北朝鮮)の軍隊は概ね射撃の腕がいいので全部撃ち落とすことができたんです」

 昨年12月、ウクライナ軍は戦死した北朝鮮兵の手帳が見つかったとした上で、北朝鮮兵が「おとり」としてドローンをおびき寄せ、残りの人がドローンを打ち落とすという戦術を使っていると明かしていた。しかし、「1人がドローンをおびき寄せて別の兵士が撃ち落とすという話も聞きましたが」と尋ねると、ペク兵士は「それは初めて聞きました」と話した。ドローンが速すぎて命中させるのが難しいのではとの質問には「無人機を撃つのは簡単です」とも言った。

-戦場で過ごすのはどうでしたか。

 「食べ物や着るものについては全く不自由しません」

-お母さまのために早く北朝鮮に帰りたいとも思いますか。

 「それはもちろん…(寂しそうな笑み)」

-もともと除隊したら将来の希望は何だったんですか。

 「除隊して大学に行って、いわゆる幹部とか…そういう仕事をする夢を抱いていたんですが、企業みたいなものを運営する…」

-今後はどうしたいですか。

 「(しばらく考えてから)もちろん、一番目は故郷に帰りたいという思いが…」

-お母さまのことがとても心配だからですよね。それから?

 「もしも、それができない場合は(一呼吸置いてから)それができない場合は…考えているところです」

-大韓民国に行くことについても考えてみましたか?

 「故郷に帰れない場合は、それも考えて…」

-お母さまは何を望むでしょうか。

 「(ゆっくりとうなずきながら)親の心情としては、息子がどこで暮らそうと、幸せにしていれば親も満足するでしょうけど、私の現状を考えると、親の状況も分からずにこうして自分だけ幸せになるのは気が引けるし…」

-お母さまと離れる時、胸がとても痛んだでしょうね。

 「はい」(唇を固く結ぶ)

キーウ(ウクライナ)=鄭喆煥(チョン・チョルファン)パリ特派員

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