「洪壮源メモ」筆跡疑惑、尋ねてもいない話をなぜ釈明？　火消しに躍起の共に民主・朴善源議員

【TV朝鮮】（アンカー）

　尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の内乱容疑の真相を究明するとして発足した韓国国会の国政調査特別委員会（国調特委）が、きょう（25日）の聴聞会を最後に、今週で活動を終えます。きょう2度目の「ニュースもっと」コーナーは、政治部のイ・テヒ記者と特委関連の話をしてみたいと思います。イ記者、きょうの特委の開始時に「洪壮源（ホン・ジャンウォン）メモ」の筆跡問題が取り上げられましたが、メモの筆跡がなぜ論争になるのでしょうか？

【写真】この文字読める？　クセが強すぎる筆跡が話題の「洪壮源メモ」とその変遷過程

　（記者）

　洪壮源・前国家情報院（韓国の情報機関）第1次長が、メモの真偽を巡って論争になるや、自分が書いたメモを直接メディアのインタビューに持ち出して公開したことがあります。ところがこのメモに行われた加筆、すなわち書き足された文が、進歩（革新）系最大野党「共に民主党」に所属する朴善源（パク・ソンウォン）議員の筆跡と推定されるという疑惑が浮上しています。ユーチューブのある保守系オンラインメディアが、専門家に筆跡鑑定を依頼したところ、朴議員の筆跡と同一と出た、というのです。朴議員はきょうの特委で、この疑惑にまず言及し、反論しました。まずは映像を見てみましょう。

　（朴善源／共に民主党議員）

「これが洪壮源メモと朴善源メモの筆跡に見えますか？　ハングルの読み方を知っている人はみんな分かります。これがどうして同じなんでしょうか？」

　（韓起鎬〈ハン・ギホ〉／国民の力議員）

「なぜ一人でそんなに騒ぐんですか？　あの、われわれの委員会で誰かが問題にしましたか？　それなら外でメディアに話してください」

　（アンカー）

　韓起鎬議員の話を聞いてみると、尋ねてもいない話をなぜ釈明するのかということのようですが、朴議員はなぜ、まず釈明に出たんですか？

　（記者）

　与党では、実は本当に自分がやったから不安になっているのではないか、と疑いの視線を向けていますが、朴議員は、保守系与党「国民の力」に所属する一部の議員らがSNS（交流サイト）などを通して問題提起したから釈明したのだと言いました。メモ作成時に洪・前次長と会ったことはないとしつつ、位置情報が収められた本人の携帯電話の通話の細かな内訳まで提出しました。

　（朴善源／共に民主党議員）

「私が洪壮源次長と会ったとすれば、その時間、場所だけでも特定してください。そしたら私は公開の筆跡鑑定を10回でも100回でもやって差し上げます」

　（郭圭沢〈クァク・キュテク〉／国民の力議員）

「携帯電話を1台しか使っていないのか複数台使っているのか、どうして分かりますか？」

　（アンカー）

　与党指導部では、この筆跡論争をどのように見ているのでしょうか？

　（記者）

　与党指導部をはじめ相当数の議員は、この問題を真剣に見ている雰囲気ではないようです。朴議員の反発があまりに強硬な状況において疑惑が事実ではない場合、逆風に直面しかねない上、防犯カメラ動線論争などで洪壮源・前次長の証言の信頼性に既に揺らぎが生じている状況であるだけに、本質がぼやけかねないという判断も働いたようです。逆に民主党指導部としても、メモ論争が注目されること自体を望んでいないので、積極的な防御に乗り出してはいません。いずれにしても朴議員としては、自分に対する疑惑に自ら反論するしかない状況はあります。

（2025年2月25日放送　TV朝鮮『ニュース9』より）