北朝鮮を旅行した英国人ユーチューバー「統制の厳しさは想像以上…トイレに行くときもガイドに報告」

 オケネディさんによると、ツアーの一環で学校を訪れた時、北朝鮮当局は、8歳の子どもたちに弾道ミサイルの目標物への命中シーンを表現する舞踊を踊らせ、観光客に見せたという。オケネディさんが公開した公演の動画には、赤いネクタイを結んだ子どもたちが歌を歌い、背景のスクリーンではミサイルが爆発する場面が再生されている。オケネディさんはこの学校訪問で、とある少女が言った言葉を忘れることができないと話した。少女が「いつかは英国を訪問したいです」と言ったというのだ。オケネディさんはインタビューで「その子にとってその夢が実現する可能性は、とてつもなく低いという事実を、とうてい口にすることができなかった」と話した。

 オケネディさんは、自ら目にした北朝鮮の住民たちの様子について「全員が仕事をしており、休んでいる人は誰もいないと感じた」「暗鬱(あんうつ)な光景だった」と説明した。

 米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース」の元記者で、3度目の北朝鮮旅行に行ってきたというジョー・スミスさんは、以前よりも状況が悪化している印象を受けたと振り返った。スミスさんは「ホテルの部屋を除けば暖房も効いていないし、明かりも薄暗かった」「寒くて暗い美術館は、私たちのためだけにオープンしてくれているようだった」と話した。スミスさんは、写真に写っているきれいな道も、実際によく見るとひどい状態だったとして「見える部分についてだけ敏感な北朝鮮が最善を尽くした場所でさえもその程度のレベルなら、外の実情はどんな具合なのか想像することすら恐ろしい」と話した。

 スミスさんは、北朝鮮の観光ガイドたちが北朝鮮の外の世界についてそれなりに多くの情報を得ている様子だったと話した。トランプ米大統領による関税引き上げはもちろんのこと、ウクライナ戦争に北朝鮮軍が関わっていることも知っていたという。

 ただし、シリアのアサド政権が崩壊したというニュースは初めて聞いたようだったという。スミス氏は「国民が指導者に不満を抱いている場合、時には指導者を追い出すケースもある、と慎重に説明したが、信じられないという様子だった」と話した。

パク・ソンミン記者

【写真】舞踊を披露する北朝鮮の子どもたちの背景にミサイル爆発シーン

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