19歳でグーグルに入社した天才少年、入学断った米名門大を相手取り人種差別訴訟

 同紙は「アジア系米国人学生たちは長い間、『アファーマティブ・アクション』(Affirmative action=積極的格差是正措置、大学入学時に少数人種を優遇する政策)において不利な立場に置かれていた」と指摘した。そして、2023年6月に米連邦最高裁判所がこの政策に対して違憲判決を下したことに言及した。アファーマティブ・アクションは1961年のジョン・F・ケネディ政権時代に人種差別緩和を目的として導入された政策だ。しかし、米国でアフリカ系やラテン系はより多くの機会を得たが、白人やアジア系は成績が良くても入学できないなど、逆差別に遭っているとの批判が巻き起こった。

 しかし、スタンリーさんはこの米連邦最高裁判決が出る前に願書を提出したということだ。このため、ナンさんは「入学過程において人種差別を禁止する」という州法がある州にある大学を相手取り訴訟を起こすことにした。現在、カリフォルニア大学やワシントン大学などを相手取り訴訟を起こしている。

 ナンさんは訴状で「息子がグーグルから博士号や実務経験が必要なポストを提案されたことと、この不合格という結果は対照的だ」「息子が経験したことは、高いスペックを持つアジア系米国人志願者に対する広い範囲の人種差別パターンを示している」と主張した。ナンさんは懲罰的損害賠償と「裁判所が公正かつ適切だと考える追加救済案の整備」を要求している。

 一方、スタンリーさんは昨年10月からグーグルでソフトウェア・エンジニアとして勤務しているという。同紙は「グーグルはスタンリーさんが13歳の時に初めて彼を入社させようとした。彼はコーディング(プログラミング言語を使用したソースコード作成)能力が優れているからだ」と報じている。

キム・ガヨン記者

【写真】スタンリー・ジョンさん(19)

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