日本から輸入した食品はどうか。食品医薬品安全処は食品に対する放射能検査の結果を毎日公表している。2023年8月24日以降、日本からの輸入食品に対し5万5231件の放射能検査が行われたが、うち「適合」判定は5万5198件で、33件は「不適合」判定を受けた。日本から放射能に汚染された食品が輸入されたと懸念する見方もあるが、不適合の割合は0.059%と非常に低いものだった。
逆に他国から輸入した食品の方が不適合の割合が高かった。同じ期間に中国から輸入された食品のうち放射能検査での不適合割合は1.114%、ロシアは0.535%、米国は0.583%だった。つまり日本からの輸入食品は相対的に安全と言えるのだ。
船舶平衡水もこれまで何の問題もなかった。貨物船は何も積まず出港する際にはバランスを取るため港で海水を平衡水として取り込む。韓国海洋水産部の宋明達(ソン・ミョンダル)次官は「2023年1月からこれまで日本の千葉県などから入港した457隻の船舶を対象に平衡水の放射能検査を行ったが、全て問題はなかった」と明らかにした。
■福島県沖合の海域でもトリチウム濃度に問題なし
日本の海で行われている放射能汚染検査の結果も同様だった。日本政府と東京電力は福島原発沖合3キロメートル以内の10地点、10キロメートル以内の4地点で海水のトリチウム濃度を測定している。放流停止となるトリチウム濃度は3キロメートル以内で1リットル当たり350ベクレル、10キロメートル以内では20ベクレルだ。
昨年10月に行われた10回目の放流では3キロメートル以内のトリチウム濃度は1リットル当たり50ベクレル以下で、汚染水放流前と比較して特に違いはなかった。10キロメートル以内だとトリチウムは全く検出されなかった。
専門家は「当然の結果」と語る。鄭釩津教授は「日本は自国の海に汚染水を放流する際、自国民に被害が出ないレベルにまで希釈している。その水が韓国に流れ着いて突然濃度が高くなるなどあり得ない」とした上で「過去に福島原発汚染水放流を問題だと扇動した人間たちは今からでも謝罪すべきではないのか」と批判した。
韓国政府は11回目の汚染水放流に合わせ日本国内でモニタリングを行う予定だ。韓国国務調整室の金鍾文(キム・ジョンムン)国務第1次長は「KINSの専門家を福島現地に派遣し、IAEA(国際原子力機関)と共に放流設備の実情を直接確認した」「韓国、中国、スイス、フランスなどの専門家は12回目の放流が行われる汚染水のサンプルも直接採取し分析を行っている」と明らかにした。
イ・ジョンヒョン記者、イ・ホジュン記者