百済に始まり百済で終わる「超 国宝」 奈良国立博物館で130周年特別展開幕

日本の「超 国宝」が勢ぞろい…奈良国立博物館開館130周年特別展が開幕

 第1章から第7章まである貴重な展示で最後を飾るのが「七支刀」だ。1874年、石上神宮(いそのかみじんぐう)で発見された刀で、左右両方に3本ずつの枝刃があり、段違いになっているという独特な形をしている。全長は約74.9センチメートル。刀身の表裏に金象眼の銘文が61文字あり、古代の国際交流を物語っている。表には「泰和四年十一月十六日丙午正陽造百練銕七支刀出辟百兵宜供供侯王□□□□作」(泰和4年〈西暦369年〉11月16日、丙午の日中に100回たたいて作った鉄の七支刀を作った。あらゆる兵禍を退けることができ、侯王に与えるのに適している。□□□□作る)と、裏には「先世以来未有此刀百済王世子奇生聖□故為倭王旨造伝示後世(昔から今までこのような刀はなかった。百済の王世子が□倭王のためにわざわざ作ったのだから、後世に伝えて見せよ」と書かれている。判読できない文字も多く、研究が今も行われている。

 銘文を巡っては、日本の学者の一部は「百済王が七支刀をささげた」という「献上説」を主張しているが、韓国の学者は反対に、百済が倭に「下賜」または「贈与」したものだと主張している。同博物館は「百済王が倭王に送ったという事実が書かれており、古代の国際交流の実態を伝えている」「1600年を超える歳月を経ても大切に守られてきた、まさに『超 国宝』だ」と語った。展示会場の壁には、日本古代史学者・吉田晶の解釈を引用したものが表示されている。大田大学のイ・ハンサン教授は「同博物館ではデリケートな論争を避け、無難な学者の解釈を引用したものと思われる」と述べた。

 展示は前期・後期に分かれており、多くの作品が入れ替えられるが、七支刀と百済観音は全期間を通じて見ることができる。開催期間は6月15日まで。観覧料は一般2,200円。

奈良=許允僖(ホ・ユンヒ)記者

【写真】飛鳥時代(7世紀)の最高傑作…展示会場の入り口に立つ法隆寺の「百済観音」

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  • ▲奈良国立博物館特別展で展示されている「七支刀」。百済王が倭王に贈った刀で、今回の展示の最後を飾っている。写真=許允僖(ホ・ユンヒ)記者
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