一方、国内ツアーである韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーの人気が高まったことで、韓国はチャレンジ精神を忘れ、「井の中のかわず」になったと指摘されている。韓国女子プロゴルフ協会は選手たちの海外挑戦を困難にする閉鎖的な方針を打ち出し、選手たちも比較的楽な国内大会に安住し始めた。米国や日本のツアーを経験した申ジエは「何よりも世界の舞台への挑戦が減った」と指摘する。「10年ほど前までは全米女子オープン(US女子オープン)に韓国人選手が約40人出場していて、現地メディアが『USコリアオープン』と言うほどだった。だが、最近は20人になるかならないかだ」と語った。
ゴルフチャンネル「SBSゴルフ」の解説者キム・ジェヨル氏は「JLPGAツアーは10年にわたって選手の競技力を向上させるために厳しいコースセッティングをしている」「日本ツアーでプレーしてからLPGAツアーに進出し、すぐに優勝する選手が出てくるほど実力が向上した」と話す。昨年のLPGAツアー新人賞部門で2位になったイム・ジンヒは「日本の選手の危機管理能力はまれに見る高さだった」と語った。
それでもまだ韓国人選手は潜在力を持っている。同日のゴルフ女子世界ランキング100位内で選手が最も多い国は依然として韓国で28人だった。米国は17人だ。LPGAツアーに今年デビューしたユン・イナは年明けの29位から21位に躍進した。3週連続で2ランクずつ順位が上がっている。KLPGAツアーのネクセン・セントナイン・マスターズで通算3勝を達成したバン・シンシルは先週の74位から10ランクアップして64位になった。バン・シンシルは「世界ランキングで全米女子オープンに出場して優勝したい」と意気込むなど、若い選手たちの考え方も変わりつつある。
KLPGAツアーでは今年からLPGAツアー・メジャー大会の成績を国内対象ポイントに反映させることにするなど、「国際化」の方針を発表した。韓国で唯一行われているLPGAツアーのBMW女子選手権も共同主管と国内選手の出場を認める案を検討している。 ただし、これはLPGAツアーの中継権を持つJTBCゴルフとKLPGAツアーの中継権を持つSBSゴルフの間の調整が必要な事案だ。
閔鶴洙(ミン・ハクス)記者