起訴した検事を職権乱用の疑いで告発した文在寅元大統領、虚偽告訴の疑いで告発される

 文在寅(ムン・ジェイン)元大統領が自身の収賄容疑を捜査・起訴した検事たちを告発したことに関連し、韓国与党「国民の力」の李種培(イ・ジョンベ)ソウル市議会議員が1日、文・元大統領を虚偽告訴などの容疑でソウル中央地検に告発した。

【グラフィック】文在寅元大統領家族の贈収賄事件

 これに先立ち全州地検は文・元大統領の元娘婿ソ氏を巡る「タイ・イースタージェット航空特別採用疑惑」を捜査し、先月24日に文・元大統領を特定犯罪加重処罰等に関する法律違反(収賄)の罪で在宅起訴した。

 検察は、文・元大統領がソ氏の就職や娘家族のタイ移住などを手助けした見返りとして、2018年3月に李相稷(イ・サンジク)元共に民主党議員に中小ベンチャー企業振興公団理事長のポストを与えたほか、2020年4月の総選挙の際には李相稷・元議員が共に民主党の公認を得られるよう支援したと見ている。文・元大統領は、李・元議員から2億1700万ウォン(約2200万円)の賄賂を受け取った疑いが持たれている。

 すると文・元大統領は先月30日、検察が人権保護捜査規則に違反した高圧的かつ違法な捜査によって検察権を乱用したと主張し、捜査を担当した検事らを職権乱用の疑いなどで高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に告発した。告発の対象には、ソウル中央地検長に就任する前に全州地検長を務めた李昌洙(イ・チャンス)現ソウル中央地検長や、パク・ヨンジン現全州地検長らが含まれている。

 李種培市議はこの日、ソウル中央地検の庁舎前で「(文・元大統領は)証拠もないのに起訴したという荒唐無稽な虚偽事実に基づいて(公捜処に)告発したため、これは虚偽告訴に該当し、虚偽事実を流布して検事たちの名誉を毀損(きそん)し、公訴維持業務を妨害したことになる」として「文・元大統領を虚偽告訴、虚偽事実流布による名誉毀損、威力業務妨害の容疑で刑事告発する」と明らかにした。

 李種培市議はまた「(文・元大統領が)大統領在任時代には本人を批判したとの理由で一般国民を告訴し、退任後には(自身を)起訴した検事を告発するというドロドロ復讐劇のような姿に、国民は驚きを禁じ得ない」と批判した。

パク・カンヒョン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲李種培(イ・ジョンベ)ソウル市議会議員/NEWSIS

right

あわせて読みたい