リ・ランニン退役台湾海軍副司令官は「(インドが投入したフランスの)ラファール戦闘機のように、いくら優れた性能を持つ兵器であっても、中国式の統合打撃システムが構築した『死の環』にはなすすべがない」とし「台湾も、当座の装備の購入にばかり執着するのではなく、作戦システムの構築に積極的に身を投じるべき」と主張した。台湾の軍事専門家、ス・シャオウェイ氏は「台湾軍の兵器システムはほとんど統合ネットワークと連結されていない」「米国が提供した早期警戒機すら『協同交戦』機能を備えていないのは、台湾軍が空中戦に臨む際、致命的な弱点になるだろう」とコメントした。蘇紫雲INDSR研究員も「台湾で防空システム統合が実現しない場合、長距離精密打撃や電子かく乱に対抗するのは難しい」「パイロットの訓練方式も改善すべき」と語った。
一方、中国当局はJ10C戦闘機によるフランス製ラファール戦闘機撃墜の事実に言及したり、撃墜を認めたりといったことを意図的に避けている―と、台湾「聯合報」が指摘した。リ・ランニン元海軍副司令官は「中国が関連事実を宣伝に利用しない様子は、むしろ、恐れを抱かせる」と語った。先に、パキスタンのイスハーク・ダール外相は、インドとの武力衝突当日、議会に出席して「カシミール付近の接境地域で、わが空軍のJ10C戦闘機がインド空軍の戦闘機5機を撃墜した」「このうち3機はフランスの最新鋭ラファール戦闘機」と主張した。ただし、カシミール上空における印パ両国空軍の交戦の状況は、具体的には明らかになっておらず、パキスタン側の戦闘機ではなく防空網が発射したミサイルでラファールが撃墜された可能性も浮上している。
北京=李伐飡(イ・ボルチャン)特派員