中国・香港・タイで新型コロナ感染拡大、韓国も危ない3つの兆候

交流の多い中国語圏・東南アジアで増加
再接種率が低く、冷房で換気も減る

 シンガポールでも先月27日から今月3日までの1週間に1万4200人が新型コロナに感染した。これは前週(1万1000人)に比べ3000人以上の増加だ。

 韓国ではまだ新型コロナの流行が見られていない。韓国疾病管理庁によると、今月4-10日の新型コロナによる入院患者は146人で、前週(115人)よりやや増えたが、先月13-19日(174人)に比べると少ない。

 しかし、韓国との交流が多い中国・台湾・タイなどで新型コロナが感染拡大すると、韓国でも流行する恐れがあるとの懸念の声が上がっている。翰林大学医学部感染内科のイ・ジェガプ教授は「新型コロナの流行状況は周辺国と同様の経過をたどる傾向があるため、韓国でも来月以降、患者が増える可能性がある」と述べた。

 急に蒸し暑くなっていることも変数だ。エアコンをつけて室内換気が減ると、ウイルスの感染拡大に影響を及ぼす可能性がある。また、昨年ワクチンを接種したとしても、時間が経つにつれて免疫力が低下する。韓国疾病管理庁は昨年10月、65歳以上などハイリスク群を対象に2024-25期の新型コロナワクチン接種を始めたが、13日現在の接種率は47.4%だ。同庁は当初、先月30日までに予定していたワクチン接種期間を来月30日までに延長した。同庁の関係者は「ハイリスク群は早くワクチンを打たなければならない」と話している。

 呼吸器系ウイルスは通常、寒くて乾燥するほど感染が拡大するが、最近の新型コロナはワクチン免疫持続期間などによって流行周期が夏に重なっている。このため、昨年夏の新型コロナ流行に続く今年の流行周期も近いうちに始まるのではないかとの見方が出ている。高麗大学予防医学科のチョン・ジェフン教授は「2022年3月のオミクロン株流行以降、4-5カ月だった新型コロナ流行周期が9-10カ月へと次第に長くなっている。昨年の新型コロナ流行が8月末にピークに達したことを考えると、今年は7月初めに新型コロナが再び流行する可能性がある」と語った。

オ・ギョンムク記者

【図】「致死率90%」 韓国防疫当局が第1級感染症に指定したニパウイルス感染症の特徴

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