私のは疑惑提起で尹錫悦のは陰謀論!? 李在明候補も主張していた開票不正疑惑【5月26日付社説】 韓国大統領選

私のは疑惑提起で尹錫悦のは陰謀論!? 李在明候補も主張していた開票不正疑惑【5月26日付社説】 韓国大統領選

 韓国大統領選挙候補者の第2回討論会で、最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補による過去の不正選挙に関する主張が議論を呼んだ。野党・改革新党の李俊錫(イ・ジュンソク)候補が「(左派系ジャーナリスト)金於俊(キム・オジュン)氏が主張した2012年大統領選不正選挙説に李在明候補は同調したが、今は反省しているのか」と尋ねると、李在明候補は「国家情報院が(インターネット上の)コメントを操作して国民世論を操ったものだから、そうした面で(不正選挙だと)言った。投開票操作の観点から、尹錫悦(ユン・ソンニョル=前大統領)や(与党・国民の力の)金文洙(キム・ムンス)候補が関心を持っている不正選挙ではない」と答えた。

【写真】「不正選挙映画」を鑑賞する尹錫悦前大統領

 しかし、李在明候補は自身が大統領選候補として浮上した2017年1月、交流サイト(SNS)「フェイスブック」で「以前(2012年)の大統領選挙は3・15不正選挙(1960年3月15日に行われた正副大統領選挙)を上回る不正選挙だ」「電算開票の不正疑惑を正当化する根拠が明らかになりつつある」「手作業の開票で不正選挙を防止しなければならない」と主張した。選挙管理委員会は当時、「李在明(当時:京畿道城南)市長の開票不正疑惑提起に自制を強く求める」というタイトルのプレスリリースを出し、「客観的な根拠もなく開票不正疑惑を提起し、選挙の公正性に対する国民の信頼を阻害する行為には強力に対応する」と述べた。李在明候補の不正選挙の主張は、国家情報院のコメント操作のレベルではなく、金於俊氏が映画化した開票操作陰謀論に近かった。手作業による開票で不正選挙を防ごうというのは、デモ会場で唱えられている不正選挙陰謀論と文脈が同じだ。李在明候補は批判が高まるや、「不正選挙をしたということではなく、そのような懸念があったようだ」と釈明した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領は非常戒厳宣布時には不正選挙の話をしなかったが、後に戒厳宣布を正当化するために不正選挙問題を提起した。しかし、憲法裁判所や刑事裁判で関連の証拠や根拠を提示することはできなかった。不正選挙疑惑により韓国社会には深刻な確執が生じた。尹前大統領は罷免後も不正選挙の映画を鑑賞した。このような不正選挙陰謀論を先頭に立って批判してきたのが共に民主党と李在明候補だった。李在明候補は24日も尹前大統領の映画鑑賞を批判した際、「不正選挙をしたなら私が勝たなければならないのに、なぜあなたが勝ったのか」と言った。そして、過去の自身の不正選挙主張については訂正していない。国民の力が「李在明候補を選挙法上の虚偽事実公表罪で告発する」と言うと、共に民主党は「国民の力を虚偽告訴罪で告発する」と言った。

 政治家の過去の発言が、選挙法が適用される大統領選候補討論会でその真偽を巡り論議になり、問題点が明らかになったらその後でも訂正すればいいのだ。しかし、李在明候補は、自身が唱えた不正選挙説は尹前大統領とは違うという考えを持っている。「私がすれば疑惑提起であり、他人がすれば陰謀論だ」という姿勢は、まさにネロナムブル(私がすればロマンス、他人がすれば不倫=身内に甘く、身内以外に厳しいこと)ではないだろうか。

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