在韓外国人犯罪、とりわけ中国人が多いのは事実なのか

在韓外国人犯罪、とりわけ中国人が多いのは事実なのか

【TV朝鮮】(アンカー)

 先週は4人の死傷者を出したチャ・チョルナム容疑者ら中国人による犯罪事件のニュースが特に多かったようです。嫌中感情が一気に高まらないか懸念されますが、中国人の犯罪件数は実際に他の外国人に比べて際だって多いのか、カン・ソク記者と確認します。カン記者、始興での事件の被疑者チャ・チョルナム容疑者は中国国籍の男性でしたよね。

【図】在韓外国人犯罪 中国人が特に多いと言えるのか

 (記者)

 はい、チャ・チョルナム容疑者は2012年に韓国に入国し、10年以上始興市に居住しています。チャ容疑者は5月17日、自らが貸した3000万ウォン(約310万円)を返済しないという理由で中国人の兄弟2人を立て続けに殺害しました。それから2日後には凶器を振り回して自宅の大家に重傷を負わせ、近隣のコンビニでも傷害事件を起こしました。

 チャ・チョルナム/被疑者(5月20日、ニュース9リポート)

 「(なぜ殺害したのですか?)経済的な取引がちょっと…私から金を借りて、それを返さなかった。12年も」

 (アンカー)

 同じ頃に中国人による犯罪がまたありましたね?(5月18日と19日の事件)

 (記者)

 はい、18日には50代の中国人が京畿道華城で通りをうろつき、むやみに凶器を振り回したとして拘束され、19日には40代の中国人が東灘湖水公園近くの居酒屋で酒を飲んでいた20代の男女5人を凶器で強迫し、逮捕される事件もありました。

 (アンカー)

 だとすれば中国人による犯罪は特に多いと言えるのでしょうか?

 (記者)

 事件の件数だけを見れば確かにそうです。昨年は外国人犯罪者は3万5000人余りでしたが、うち中国人は1万6000人余りで最も多く、かなりの差でベトナム人、タイ人、米国人、ロシア人の順となります。殺人も昨年の外国人被疑者73人のうち42人が中国人、次いでベトナム人が8人、タイ人が6人の順でした。

 (アンカー)

 中国人による犯罪件数は確かに多いのではないですか?

 (記者)

 一部はそうだと言えます。相対的には多いですが。それは韓国国内に居住する中国人がそれだけ多いからです。韓国に居住する中国人は95万8000人以上で、外国人で最も多くなっています。続いてベトナム人、タイ人、米国人となります。逆にもう一つの凶悪犯罪である麻薬関連の場合はベトナム人が617人で最も多く、(2位はタイ人の537人)、中国人は464人で3番目でした。また全人口に占める内国人の犯罪割合は2.3%ですが、中国人の犯罪比率は1.6%と低く、中国人の犯罪率が特に高いとは言えません。

 (アンカー)

 では中国人による犯罪に特に恐怖を感じるといった反応が出るのはなぜですか?

 (記者)

 中国人を嫌悪する嫌中感情が一連の凶悪犯罪をきっかけにさらに表面化してきたからでしょう。今回もチャ・チョルナム事件の発生を受け、ネット掲示板を中心に中国人に対するヘイト的な書き込みが広がりました。侮辱的な言葉を使い「追放しろ」「怖い」「嫌だ」などの反応が相次ぎました。専門家は外国人の凶悪犯罪は集中度が高いと説明しています。

 クァク・テギョン/東国大学警察司法大学教授

 「内国人よりも比率は低いのですが、問題は外国人がその種の犯罪を犯せば今や社会的にかなりの関心が集まり、内国人の恐怖、犯罪に対する恐怖もそれだけ高まります。

 外国人による犯罪を未然に防ぐには専門的な知識を持つ警察官を育成すると同時に、政府と自治体が差別的な対応をしない努力を並行して進めねばなりません。

 (アンカー)

 特定の国に対する無差別的なヘイト感情はまた新たな犯罪の増加をもたらす悪循環につながりかねない点を記憶すべきでしょう。カン・ソク記者、ありがとうございました。

(2025年5月27日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)


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