韓国軍合同参謀本部で報告を受けた李在明大統領「防諜司令部は来ていないのか?」

李在明大統領就任初日

 その後、李在明大統領は禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長や野党代表らと共に国会内で昼食会に参加した。メニューは統合を願う意味からビビンパだった。李在明大統領は国民の力の金竜泰・非常対策委員長と改革新党のチョン・ハラム院内代表に「私の方から出向いてたびたびお会いしたい」「何度も連絡するので時間を取ってくださり、議題とは関係なく何回でも対話できたらよいと思う」と声を掛けた。金竜泰委員長は当選を祝った上で、共に民主党が国会での採決を予告している法案について苦言を呈し「国民統合というのは陣営間の深い溝を埋めるため、双方が懸念することを権力者自らやらないことが重要ではないか」という趣旨の内容を語った。

 李在明大統領は午後2時ごろ、竜山大統領府で大統領としての最初の会見に臨み、国務総理(首相)候補者など主要な人事を発表した。李在明大統領は会見開始と同時に「今は竜山オフィスに来ているが、ここは墓のようだ」「誰もいない。筆記用具も提供されないし、パソコンもないし、プリンターもない。荒唐無稽だ」と述べた。

 質問を受けた際にも大統領府の現状について「何か哨戒作戦中の戦闘地域のようで、何もないので全てを完全に最初からやらねばならない状況だ」「決済システムもない。手書きで母印を押すしかないが、朱肉もない」と指摘した。これは尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の大統領府が大統領記録室関連の規定に従い全ての関連資料を返納したためだという。パソコンなどがないことについて大統領府関係者は「移管する資料は全て移管し、業務を終わらせる次元から関連機関にパソコンを返納した」と説明した。一連の説明を聞いた李在明大統領は、前政権で大統領府に出向し、その後本来の職務に復帰した政府職員全員に復帰を命じたため、そのほとんどが5日までに復帰する予定だという。姜由楨(カン・ユジョン)報道官が説明した。

 李在明大統領はその後午後2時30分ごろに大統領府横の韓国国防部(省に相当)・合同参謀本部庁舎に行き、指揮統制室を訪れた。李在明大統領は作戦防衛態勢について報告を受け、遠隔で指揮官ら1人ずつの紹介を受けた。紹介を終えた際、参加者に防諜(ぼうちょう)司令部がいなかったため「防諜司令部は来ていないのか」と質問したという。これについて韓国軍の担当者は「防諜司令部は作戦部隊ではなく国直部隊(国防部直轄部隊)のため、全軍主要指揮官会議の出席者でもない」という趣旨の説明を行った。戒厳令に関係した防諜司令部の改革を念頭にこのように言及したとみられる。

 業務を終えた李在明大統領は仁川市内の自宅ではなく、大統領府が準備した宿所に移った。

チュ・ヒヨン記者

【表】「防諜司令部を3分割」 共に民主党の権力機関改革案

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲李在明(イ・ジェミョン)大統領は4日、ソウル市竜山区の韓国軍合同参謀本部戦闘統制室で金明秀(キム・ミョンス)合同参謀本部議長(右)ら幹部から軍の防衛態勢について報告を受けた。/韓国国防部

right

あわせて読みたい