中東の国々も木造のパビリオンを建設した。カタール館を設計したのは日本の建築家、隈研吾氏だ。中東地域の伝統的な船「ダウ(dhow)ボート」の製造技術と日本の木材接合方式を組み合わせて作った。パビリオンの前のスペースは水で満たされているため、まるで海に浮かんでいるような感覚を与えてくれる。バーレーン館もダウボート製造方式と日本の組み立て技術を採用した。レバノン出身の建築家リナ・ゴットメ氏が設計を手がけ、3000本の木材を使用して高さ17メートル、面積995平方メートル規模の4階建てのパビリオンを建設した。
らせん型デザインのチェコ館は、今回の万博の建築物の中で最も美学的でかつ国の特徴も生かしていると高く評価されている。設立10年の建築設計事務所、アプロポス・アーキテクツ(Apropos Architects)の作品だ。チェコの特徴である断熱ガラスと環境にやさしい組み立て式のスプルース材パネルを全体に使用した。チェコ館側は「解体した後はおおむね原状回復を目指し、チェコに持ち帰って博物館などの建築に再利用する予定」と明らかにした。
2020年ドバイ万博(2021-22年開催)で日本館を手がけた日本の建築家、永山祐子氏は「カーボンニュートラル時代と自然災害が頻発する時代に、建築の概念は変化している」と述べた。永山氏は「童話『三匹の子ぶた』に例えるなら、かつては風雨に強い石造りやれんがの家が最高だったが、未来には自然界で容易に手に入り、軽くて移動しやすく、修正・変化する可能性の高い木造建築が人気を集めるだろう」と語った。
崔宝允(チェ・ボユン)記者