野球:高校卒業後に渡米、米マイナーリーグで苦戦する韓国の有望株たち

 野球界では最近、米国に渡る選手たちの質的水準が過去に比べて低下している点が指摘されている。ある高校野球部の監督は「数年前までは1級の有望株たちはすぐにMLBに行こうとする傾向にあったが、最近ではそのほとんどが韓国で経験を積もうとしているようだ」と話す。MLB専門家のソン・ジェウMBC放送スポーツ解説委員も「MLBで上位有望株をえり分ける基準となる100万ドル(1億4300万円)以上の契約金を受け取って渡米した韓国人選手は最近ではあまり見られない」という。実際、今年テキサス・レンジャーズに入団した「投打二刀流」のキム・ソンジュン(18)が120万ドル(約1億7100万円)の契約金を受け取ることになったが、2017年のペ・ジファン(125万ドル=1億7900万円)以来8年ぶりとなる100万ドル超えの契約となった。

 現地への適応、兵役問題、KBOリーグへの参加制限など障害も多い上、最近ではイ・ジョンフなどのようにKBOリーグを経て1億ドル(約143億円)以上の大型契約を結び、MLBで安定した活躍を見せるケースも見られるようになったためだ。先に渡米した先輩選手たちが相次いで失敗を経験しているのも一役買っている。例として、2014年に116万ドル(約1億6600万円)で名門ニューヨーク・ヤンキースに入団して話題を呼んだ有望株パク・ヒョジュンは、21-22年の2年間をMLBに籍を置いたものの、これといった活躍を見せることができない中、現在はプレーするチームさえも見つけられていない状況だ。昨年は兵務庁から兵役忌避者として指定されるなど、泥沼に陥っている。

 日本も同様だ。「スーパースター」の大谷翔平も高校卒業後、米国進出を試みたものの、日本プロ野球(NPB)で5年を過ごしてから渡米したことで実力が開花した。今年ドジャースに入団した大型有望株の佐々木朗希も同じ道を歩んだ。現在MLBで活躍している千賀滉大、山本由伸、鈴木誠也など、ほとんどの日本人選手たちは皆NPBを通過している。ただ、今年の高校野球で「第2の大谷」として注目を集めた森井翔太郎がアスレチックスと151万500ドル(約2億1600万円)で契約するなど、依然として高校野球選手の米国直行はなくなってしまったわけではない。

カン・ウソク記者

【グラフィック】今彼らはどこに…高卒後に米マイナーリーグでプレーする韓国の有望株たち

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