中国の71歳の女性がフィットネス大会で銅メダルを獲得し、話題になっている。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)などが9日、報じた。
報道によると、この女性は中国・安徽省馬鞍山市出身の孫明慧さん(71)。1日に行われた「2025武漢全国フィットネス新人選手選抜大会」の混成部門で銅メダルを獲得した。孫さんは今大会の最高齢参加者だった。
かつて鉄鋼工場の構内食堂で働いていたという孫さんは、忙しい日常の中でも運動への情熱を維持し続けた。退職後はサイクリング、縄跳び、ジョギング、登山などさまざまなスポーツに挑戦し、67歳で本格的なフィットネストレーニングを開始。現在では腹筋がたくましくなり、筋肉質でバランスの取れたボディをつくり上げている。
孫さんは「トレーニングを始めて1カ月で変化が現れ始めました。二頭筋(上腕部)が目に見えて発達し、広背筋もくっきりしてきました。年を重ねて筋肉が減るのではなく、逆に増えたのです。それは驚きと同時に自信を与えてくれました」と話した。さらに「年齢はただの数字に過ぎず、限界ではありません。誰でも力をつけて運動することができます。動いた方がじっとしているよりもずっといいですよ」と話した。
孫さんは2014年、60歳のときに「100人で1万マイルチャレンジ」に参加した。中国最東端の島「黒瞎子島」から最南端の島「海南島」の三亜市まで6316キロを45日間かけて自転車で走破し、チームのメンバーと共にギネス世界記録に認定された。
孫さんは現在、科学的かつ体系的なルーティンに基づいてトレーニングを行っている。体脂肪率18%をキープしており、たんぱく質を摂取するため毎日4-5個分のゆで卵の白身を食べ、低脂肪・減塩・低糖質の食事を摂っている。運動は週5回以上、1回に1時間以上実施しているという。
孫さんは「老後はお茶を飲んで散歩をするのが全てだと考える人も一部にはいますが、私は違う生き方をしたい。ダンベルを持ち、自分の筋肉に語らせたいんです」と話した。さらに「老化は避けられないけれど、運動は体と心を変えられます。私の話がより多くの高齢の友人たちに刺激を与え、引退後の自由な時間を使って健康を管理するきっかけになればいいと思っています」と話した。
孫さんは自身のトレーニング記録をSNS(交流サイト)で共有している。ネットでは「本当にすごい。親が健康であることは子どもにとっても本当に幸せなこと」「子どもたちはとても誇りに思っているだろうね」「この年齢で運動への情熱があるのはカッコいい」などと孫さんに対する応援メッセージが相次いでいる。
チョン・アイム記者