どっちが先にAI戦闘機を飛ばせるか…空軍戦力を競い合う米・中

 米国でも、空中での優位を維持するための第6世代戦闘機F47の開発事業が勢いに乗っている。米国政府は今年3月、ボーイング社を主な契約対象に選定し、5月にはデイビッド・オルビン空軍参謀総長(空軍大将)が「米空軍は今後もスピード、機動性、殺傷能力の面で最高の手本になるだろう」と述べつつ、F47のスペックの一部を収めたグラフィックイメージをソーシャルメディアで公開した。

 これによると、F47はF22より高い水準のステルス機能を備えているものとみられる。レーダー回避能力が向上し、赤外線探知や視覚的露出まで最小限に抑えているとの分析だ。F47の戦闘行動半径は1000マイル(約1852キロ)以上で、F22の2倍に達することが判明した。

 無人の共同戦闘機(Collaborative Combat Aircraft/CCA)YFQ42AとYFQ44Aのイメージも併せて公開された。F47と共にミッションに投入され、有人戦闘機を補助したり、危険地域にまず投入されてパイロットを保護したりする役割などを担うと推測されている。過去の有人戦闘機編隊が、より安い費用で、より多様なミッションを遂行できる無人機に置き換えられるわけだ。F47とCCAの実戦配備時期は2025-29年と示されたが、専門家らは30年代中盤ごろに可能だろうとみている。

 次世代戦闘機の配備には天文学的な金額がかかる。ドローンが中心的な兵器として浮上した現代戦において戦闘機は「コスパ」が低い、という懐疑論も存在する。しかし米中が戦闘機開発を放棄するのは難しいだろう、という分析が多い。ドローンと違って、超音速飛行や空対空戦闘が可能な戦闘機は制空権の核心だ。自国領の外で軍事力を展開する際も、遠距離飛行が可能な戦闘機が重要な役割を果たす。また、次世代戦闘機は航空・電子・AI・素材・通信など先端技術の集合体であるだけに、戦闘機開発を通して技術覇権を維持できるという強みがある。オルビン大将は今年3月、ボーイングとの契約の際に発表した声明で「F47を通して、全世界でわれわれの立場を強化し、敵の均衡を崩すだろう」とコメントした。

ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員、ソ・ボボム記者

【写真】中国が開発中の第6世代戦闘機「J36」

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