専門家もだまされた…韓国特許庁、「SK-Ⅱ」「ESTEE LAUDER」のニセ化粧品販売業者ら摘発

 海外有名ブランドの化粧品があまりにも安い価格で売られていたら、偽物ではないかと疑ってみたほうがいいだろう。実際は「ただの水」同然のニセ化粧品を海外有名ブランドの並行輸入品に見せかけ、韓国で販売していた一味が摘発された。

【写真】「ただの水」同然のニセ化粧品

 韓国特許庁の商標特別司法警察は、「ただの水」同然のニセ化粧品を大量に販売していた卸売業者パク容疑者(42)ら4人を商標法違反容疑で検察に送致したと20日、発表した。パク容疑者らがホームショッピングに納品しようと京畿道一帯の倉庫に保管中だった「ニセ化粧品」約4万点も押収した。本物の価格に換算すれば約14億ウォン(約1億4900万円)相当となる。

 パク容疑者らは2023年4月から昨年3月まで「SK-Ⅱ(エスケーツー)」「KIEHL’S(キールズ)」「ESTEE LAUDER(エスティローダー)」など海外有名ブランドのニセ化粧品を並行輸入品であるかのように偽り、韓国で商標交換などをして約8万7000点(正規品価額79億ウォン)を流通させた容疑が持たれている。パク容疑者らは容器・ラベル・包装などを非常に精巧に作り、消費者はもちろん、化粧品を専門に扱う流通業者やホームショッピング関連会社までだまされていた。

 パク容疑者らの犯罪は今年3月、ニセ化粧品を正規品だと思い込んで仕入れ、海外に輸出しようとした流通業者が商品に疑問を抱いたことから発覚した。

 パク容疑者は海外営業活動や輸入総括を務め、他の容疑者たちは輸入関連書類作成・国内流通などの役割を担った。容疑者たちは「並行輸入品なので安い」と偽り、正規品価格の30%前後でニセ化粧品を売っていた。こうした手口で計21億ウォン相当の犯罪による収益を得ていた。

 成分を分析した結果、ニセ化粧品に有害成分はなかったが、主要原料や内容量は基準値に達しない「ただの水」同然であることが明らかになった。特にSKⅡのエッセンスは美白のための有用成分であるナイアシンアミドが全く検出されなかった。

 特許庁の申相坤(シン・サンゴン)産業財産保護協力局長は「たとえ有害成分が検出されなかったとしても、ニセ化粧品の製造および流通過程で品質検査を経ていないため、消費者の安全を保障することはできない」「国民の安全および健康を脅かす偽造商品を根絶するため、捜査を強化する」と語った。

イ・ガヨン記者

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