李在明大統領の6・25戦争開戦75周年メッセージ、「国連軍」「韓米同盟」言及なし

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は25日に発表した6・25戦争開戦75周年のメッセージで「国連軍」と「韓米同盟」に言及しなかった。これまで韓国の大統領は6・25戦争関連のメッセージを出す際、延べ195万人が参戦し4万800人以上(うち米軍兵士3万6574人)が犠牲になった22カ国の国連軍に感謝の意向を伝えてきた。

【写真】6・25戦争記念式典に出席した尹大統領夫妻(2024年6月25日撮影)

 李在明大統領は同日フェイスブックに「6・25戦争75周年を迎えて」と題された文章を掲載し、その中で「今日の大韓民国は決して自動的に築かれたわけではない。戦場を守った韓国軍将兵と参戦勇士、遺族、そして戦争の傷に耐えながら生きてきた国民全ての犠牲と献身があったからこそ可能になった」「大韓民国の自由と平和を守るため、血と汗を流した全ての方々にいま一度心からの尊敬と感謝の思いを伝えたい」との考えを示した。しかし李在明大統領は200文字原稿用紙5枚の分量のこのメッセージで国連軍や米軍などには言及しなかった。

 文在寅(ムン・ジェイン)元大統領は6・25開戦70周年となった2020年に韓国政府主催の記念式典に出席し「国民は米国をはじめとする22カ国の国連軍参戦勇士の犠牲を決して忘れないだろう」と述べ、開戦からわずか10時間で決議が採択され、国連の集団安全保障が発動されたことに感謝を伝えた。尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領は就任直後の22年、6・25開戦72周年にフェイスブックに「自由大韓民国のために韓国軍および国連軍参戦勇士が流した血と汗を記憶している」との内容を掲載した。尹錫悦前大統領は翌23年には大韓民国歴史博物館の韓米同盟70周年特別展を訪問し「73年前の今日、米国のトルーマン大統領は危機にひんした大韓民国の自由を守るため迅速に参戦を決定した」「3年以上にわたる戦争の期間、わが韓国軍は約16万人の戦死者を含む62万人、米軍は3万7000人以上の戦死者を含む約13万人が戦死、負傷、捕虜として捕らわれるなどの被害を受けた」と述べた。

 現在予備役のある将校は「自由と平和を守るため血を流した友邦からすれば残念に思って当然の状況だ」「任期中に戦時作戦統制権の還収を目指す現政権の韓米同盟に対する考えの反映ではないか」とコメントした。

ヤン・ジホ記者

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  • ▲李在明(イ・ジェミョン)大統領と金恵京(キム・ヘギョン)夫人は25日、全羅南道高興郡小鹿島の国立小鹿島病院を訪れ、患者の手を取りながら言葉を交わした。/韓国大統領府

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