「観光バスでカフェにやって来た団体客が、ドリンクを注文せずにトイレと駐車場だけ利用して去っていった」というカフェ店主の投稿が、韓国のネットユーザーらの同情と怒りを呼んでいる。
【写真】トイレだけ利用して何も買わない団体客を乗せて出発する観光バス
江原道江陵市でカフェを営んでいるという投稿者は、6月24日にSNS(交流サイト)で「本当にもう人類への愛情が地に落ちた。商売をやっていていろいろなことがあったが、気分が悪いというレベルではなく、人間に対して全ての感情を失った」として自身が経験したエピソードを紹介した。
投稿者によると、この日午前11時ごろ、一人の男性が店を訪れ「観光バスが2台ほど、ここに到着してコーヒーをテイクアウトし、海を見に行く予定」と話し、駐車が可能かどうか聞いてきたという。投稿者が正確な到着時間を尋ねたところ、男性は午後1時から1時半の間だと答えたとのことだ。
投稿者は男性に言われた到着時間に合わせ、他の客にも協力を要請して駐車スペースを空けて待っていたという。投稿者は「本来ならもっとゆっくりしていくはずのお客さんたちも、団体客が来るころにはほとんどの人たちが店を離れた」と説明した。
ほどなくして観光バスが到着したが、バスから降りてきた団体観光客たちは「海を見て帰ってきてからコーヒーをテイクアウトする」と言ってそのまま海に向かったという。その後、団体客たちは海を見て帰ってきたが、カフェのトイレを利用しただけで何も注文せずに行ってしまったと投稿者は主張した。
投稿者は「午前11時から午後2時30分まで、お客さんでにぎわう時間に全く商売にならなかった」「不景気でなかなかお客さんが来ないので、お客さん一人一人が大切なのに、(観光バスの)駐車のせいで何人ものお客さんを帰してしまった」と話した。また、投稿者によると、団体客の中には、別のカフェで購入したコーヒーのカップを投稿者の店のトイレに捨てていった人もいたという。
投稿者は問題の観光バスについて、ある大学の名前が大きく書かれていたとして「学校の名前を掲げた状態でこんな迷惑行為をするな」と怒りをぶちまけた。ただしこの大学が実際にこの大型バスに関わっていたかどうかは分かっていない。
投稿者は今回の騒動の影響で、翌日にカフェを臨時休業とした。投稿者は「カフェをオープンして7年になるが、ただの一日も休業したことがなかった」「妻が精神的に参っていて、店にいたくないといっている」と明かした。
このエピソードに対し、ネットでは団体観光客の振る舞いについて「カフェはサービスエリアじゃないぞ」「営業妨害レベルだ」「同じ自営業者として怒りを覚える」などと批判の声が相次いだ。
チェ・ヘスン記者