韓国大統領が中国「抗日戦争勝利」記念軍事パレードに出席、2015年と2025年ではわけが違う【朝鮮日報コラム】

 韓国の左派はどうか。6・25戦争(朝鮮戦争)後、右派を「分断勢力」として執拗に攻撃した。 主体(チュチェ)思想派は金氏一族を「偉大だ」として追従し、統一運動を進めると言った。ところが、金正恩氏が「敵対的な二つの国家」を掲げると態度が急変した。「統一はやめよう」「二つの国として生きよう」と言い始めた。李在明(イ・ジェミョン)政権では「統一は後代に委ねよう」と言った人物が安保分野の閣僚になった。統一部の名称から「統一」を外すべきだとも言っている。10年前の米大統領はオバマだった。今はトランプだ。台湾問題などを巡り米中衝突が激化すると、中国は北朝鮮の戦略的価値に再び注目している。台湾海峡有事の際に北朝鮮が挑発に出れば、米軍の一部を韓半島に足止めさせることができるからだ。中国は再び抗日戦争勝利80周年記念行事の招待状を韓国に送った。

 10年前も今も韓国大統領が天安門の城楼に登ることを米国が喜ぶはずがない。金正恩氏やトランプ氏が抗日戦争勝利記念行事に出席する可能性も今のところ低い。一方、プーチン大統領が出席することはあり得る。そんな行事に韓国が出席しなければならないならば、それなりの理由がなければならない。10年前には統一の夢という歴史的・憲法的目標と国益があった。今の韓国政府は「統一」という言葉を持ち出すこともためらっている。代わりに「平和」を強調している。中国が韓国の安全を保障してくれるのか。それでも軍事パレードに行くというなら、国民の目には「実用主義」ではなく「理念」に映るだろう。

安勇炫(アン・ヨンヒョン)論説委員

【写真】娘ジュエ氏と腕を組んで新型駆逐艦「崔賢」の進水式に出席した金正恩総書記

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  • ▲2015年9月3日、中国の抗日戦争勝利70周年を記念して行われた軍事パレードで、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領と共に北京の天安門城楼に登る韓国の朴槿恵大統領(当時)/NEWSIS

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