済州・牛島の海岸に出現した中国の国旗、近隣カフェの中国人店員が設置していた

「中国人が大勢来たらいいと思った」

 済州島の東にある牛島の海辺に、中国の国旗「五星紅旗」が設置されて物議を醸す中、この旗は近くのカフェに勤める中国国籍の店員が設置したものであることが分かった。

 牛島面事務所の関係者によると、旗が設置されていたのは下古水洞海水浴場で、近くのカフェに勤める中国国籍の店員が自分で設置したという。

【写真】並んではためく五星紅旗と太極旗

 この店員は「牛島に中国人がたくさんやって来るので、フォトスポットにしようと思って五星紅旗を設置した」とした上で「これを見て中国人がもっと来るようになったら牛島にとっても良いことだと思う」と話したという。

 これに対し、牛島面事務所の関係者は「それは牛島にとってではなくカフェにとって良いことなのではないか」と注意した上で、カフェ側がフォトスポットにしようとした海辺は私有地ではなく公有地であるため行政指導処分を下す可能性があると伝えた。

 済州市の海洋水産課は同日、現場を訪れて調査を実施し、カフェに対し元の状態に戻すよう命じた。これを履行しなかった場合、弁償金を課す計画だ。

 この問題は今月10日、SNS(交流サイト)のThreads(スレッズ)で、牛島の海岸道路沿いに設置された中国の五星紅旗を映した動画が投稿されたことで明らかになった。動画には牛島の海岸道路沿いに太極旗(韓国国旗)と五星紅旗が並んで設置されている様子が映っていた。

 旗の周辺にはピアノ1台と多数のハスの花(造花)も設置されており、観光客が記念写真を撮るためのフォトスポットのようにも見えた。五星紅旗は地面にしっかりと固定されていたという。

 この投稿が急速に拡散されて物議を醸すと、牛島側は経緯の把握に乗り出し、五星紅旗は設置された翌日の9日に撤去された。

 この動画に対し、韓国のネットユーザーからは「済州はいつから中国人の島になったんだ」「何の制裁もしないからこういうことが起きるんだよ」「信じられない場面だ」など批判的なコメントが殺到した。中には自治体に直接苦情を提起する人もいた。

 済州道観光協会によると、昨年済州を訪れた外国人観光客は計190万7608人で、その前の年(70万7502人)に比べ約2.7倍に増えた。このうち中国人観光客は130万4359人で、外国人観光客全体の68.4%を占めた。

チョン・アイム記者

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