【TV朝鮮】(アンカー)
韓国政府が今年6月27日に強力な住宅担保融資規制を含む不動産対策を発表して以降、外国人による韓国国内の不動産購入ラッシュが起こっています。事実上、融資規制を受けない外国人、特に中国人のソウル市内における住宅購入がこの1カ月間で急激に増えています。ノ・ドイル記者がお伝えします。
【写真】「頭金なし」「全額融資」 中国SNSに飛び交う韓国不動産PR投稿
(記者リポート)
ソウル市城北区のある戸建て高級住宅。今年3月、ある中国人がこの住宅を120億ウォン(現在のレートで約12億7600万円)で買いました。
登記簿を見ると、韓国の銀行から担保融資を受けた形跡はありません。
(ソウル市城北区の不動産仲介業者)
「安いんですよ。坪数を考えればいい買い物でしょう。中国大使の公邸が近くにあるじゃないですか。治安がいいんです」
今月1日から17日までに中国人が購入したソウル市内の住宅件数は合計54件。先月同期に比べて35%も急増しています。
一方、韓国人の取引は30%減少しました。
(ソウル市城東区の不動産仲介業者)
「6月27日以降は(韓国人の)住宅担保融資ができなくなっているから、外国人たちが『このチャンスに買いたい』と言って、融資をしてもらって自由に買っています…」
実際に、外国人は融資の規制を受けていない海外の銀行を通じて資金を調達することが可能で、韓国国内に住所がなかったり、複数の住宅を所有しているかどうかの把握も難しかったりするため、実際に居住するために買うという要件や税金重課も関係がありません。
(ソウル市永登浦区の不動産仲介業者)
「韓国人は融資も受けられないのに、同胞(朝鮮族の中国人)たちは(購入額の)90%もの融資をしてもらって買ったと…」
このため、中国の交流サイト(SNS)上には「初期資金なし、全額融資により韓国の不動産を購入できる」という内容の動画や投稿が多数あります。
「これは逆差別ではないか」という非難の声を受け、韓国の政界では外国人が住宅を買う時には事前に許可を受けるようにする法律案を発議しました。TV朝鮮、ノ・ドイルがお伝えしました。
(2025年7月22日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)