食品関連事業を手がけるSPCグループは27日、「10月1日から夜間の工場稼動を最小限にとどめ、生産職の勤務時間を一日8時間以内に制限することにした」と発表した。これは、李在明(イ・ジェミョン)大統領が25日に京畿道始興市内にある同グループのパン・菓子製造会社「SPC三立」の工場を訪れ、相次ぐ死亡事故が全て深夜から早朝にかけての長時間勤務中に発生している点を指摘し、変革の必要性を説いてから二日後のことだ。
【写真】SPC三立の始華工場で行われた労使懇談会で資料を見る李在明大統領
SPCグループは27日、「大統領主宰で行われた現場懇談会で指摘された深夜勤務および労働強度問題について厳重に認識し、生産システムを全面改革することにした」と明らかにした。 そして、「8時間の超過深夜勤務廃止のため人材拡充、生産品目および生産量調整、ライン再編など全般的な生産構造を完全に変える計画だ」「各社別の実行案を用意し、10月1日から全面施行する」と述べた。
SPCは製品の特性上避けられない場合を除いて、夜間生産をできるだけなくし、工場稼動時間を減らす方針だ。日中の勤務時間も徐々に減らしていき、長時間勤務による疲労累積・集中力低下・事故リスクなどを減らすとしている。
李大統領は25日、同工場を訪れ、SPCグループの許英寅(ホ・ヨンイン)会長やSPC三立のキム・ボムス代表らと懇談会を実施した。李大統領は、同工場の場合、週4日は2人が12時間ずつ交代で勤務すると聞き、「労働の強度があまりにも高く、夜は眠くなるだろう。(そのため)倒れて(機械に)挟まれたりすることもあり得る」と述べたとのことだ。
キム・ユンジュ記者