10年間で8機墜落 爆弾と化した中国製戦闘機J-7

■10年間でイランなどで8機墜落

 F-7の墜落事故は過去にバングラデシュで2008年、2015年、2018年の3回起きました。今回が4回目です。2カ月前の5月にはジンバブエで墜落事故が起き、操縦士が死亡。6月にはミャンマーでも墜落事故がありました。2022年には中国とイランで事故が起き、パキスタン空軍でも2020年と2022年の2回墜落事故がありました。

 専門家は単純に古い機種だということ以外にも構造的に安全上の問題があるという指摘が出ています。中国が開発して搭載したWP-7ターボジェットエンジンの信頼性に問題があり、非常時に射出座席の性能が落ち、操縦士が脱出しても死亡する場合が多いといいます。

 小型の機体で最高マッハ2.0の速度を出すため、翼幅を狭めており、操縦の安全性も劣るといいます。米ランド研究所欧州支部のジェイコブ・パラキラス国防戦略政策研究責任者はニューズウィークのインタビューに対し、「F-7BGIは非常に古い戦闘機の中でも比較的新しいバージョンだが、旧ソ連の戦闘機にあった設計上の欠陥がそのまま残っている。高速機動を重視した機種なので、翼幅が大きい戦闘機に比べて離着陸時の周辺状況に対する対処能力が低く、安全ではない面がある」と指摘しました。

 中国当局が今回の事故に関する報道を規制しているのは、インド・パキスタン紛争以降、評価が上がった中国製戦闘機J-10Cの販路に影響は出ることを懸念したのではないかと分析されています。バングラデシュもJ-10Cの購入を検討してきましたが、今回の事故で中国製戦闘機に対する信頼が低下し、購入決定は困難になるとみられます。

崔有植(チェ・ユシク)記者

【写真】バングラデシュ空軍主力戦闘機J-7(輸出モデル名F-7)

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