英BBC「英国内の中国人留学生たちは学友を監視するよう当局から圧力受けている」

　英国の大学に留学している中国人の学生たちが、政治的問題で学友たちを監視せよと圧力を受けているという報告書が公表されたことが分かった。英BBC放送が4日（現地時間）、報じた。

【写真】「被害者は推定50人、史上最悪」　中国人留学生（28）の性犯罪に英衝撃

　シンクタンク「英国・中国の透明性（UKCT）」が英国国内の中国学学界を対象に調査したところ、中国の当局者らが講師たちに、中国政府のデリケートな懸案を講義で扱わないよう警告しているほか、学生たちには学友をひそかに監視するよう指示したとの証言が得られた。

　「デリケート」なテーマは政治だけでなく、人文系や科学・技術分野に至るまで多様な範囲に渡っているという。新疆ウイグル自治区、新型コロナウイルスの発生、中国の技術企業の台頭などが例として挙げられている。

　デリケートな分野の研究に参加した一部の学者は中国からビザの発給を拒否され、また別の一部学者は中国にいる家族が不当な目に遭ったり脅されたりしたと主張した。

　また、中国から来ている一部の留学生は、中国の官僚らから「学友をひそかに監視せよ」と要求されたと講師たちに伝えたという。

　さまざまな国籍の学生たちが、中国政府にとってデリケートだと考えられる問題を授業で議論する際、気まずさを感じたとの証言も報告書に記載されている。

　英国では最近、大学が学問の自由と言論の自由をより積極的に推進し、ヘイト発言を防止するよう努力するための新たな法律が施行されたが、今回の報告書はそのような状況下で公表された。これに違反した大学は、数百万ポンド（数億円）の罰金が科される可能性がある。

　今回の報告書は、一部の大学が中国人留学生からの授業料に財政を大きく依存しており、中国の問題について介入することを躊躇していると指摘した。

　英国にある中国大使館のスポークスマンは、中国が他国の内政に干渉しないという政策を固守してきたとして、今回の報告書に対し「根拠がなく、でたらめだ」と反発した。

イ・ルラ記者