不法政治資金を受け取った容疑で懲役5年の判決を受け法廷拘束された金湧(キム・ヨン)元民主研究院副院長が19日に保釈された。金湧氏は李在明(イ・ジェミョン)大統領の側近とされる人物だ。
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金湧氏は昨年5月にもいったん保釈されたが、今年2月の控訴審で実刑が宣告され再び拘束された。今回は大法院(最高裁判所に相当)の審理が続く中で保釈が認められた。
大法院1部(主審、徐慶桓〈ソ・ギョンファン〉大法官)は同日付で金湧氏の保釈申請を受け入れた。保釈は一定の条件付きで拘束中の被告人を釈放する制度だ。
金湧氏の保釈金は5000万ウォン(約530万円)で住居も制限されている。また出頭の際には定められた日時と場所を必ず守り、逃亡あるいは証拠を隠滅しないことや、3日以上の旅行や出国時には裁判所の許可を受けることなどの条件付きだ。
金湧氏は2021年4-8月、ユ・ドングン元城南都市開発公社企画本部長を通じ4回に分けて大統領選挙資金として8億4700万ウォン(約8970万円)を受け取ったとして22年11月に逮捕・起訴された。金湧氏は当時、李在明(イ・ジェミョン)大統領の選挙陣営で総括本部長を務め、主に湖南(全羅南北道)地域での組織の取りまとめを担当していたが、21年2月にユ・ドングン元本部長に20億ウォン(約2億1000万円)を要求したという。
一審とニ審は金湧氏が6億ウォン(約6400万円)を直接受け取ったとして有罪の判決を下した。残る2億4700万ウォン(約2620万円)は資金を準備し大庄洞事業の構想を描いた南旭(ナム・ウク)弁護士が受け取ったか、ユ・ドングン元本部長が個人的に使ったという。金湧氏は2013ー14年に4回にわたりユ・ドングン元本部長から1億9000万ウォン(約2000万円)を受け取ったとされるが、一審とニ審はうち7000万ウォン(約740万円)のみを有罪と判断した。
金湧氏は一審で懲役5年の判決を受け服役していたが、ニ審の審理が続いていた昨年5月に保釈された。その後今年2月の控訴審で再び懲役5年が宣告され法廷拘束され、今回再び保釈が認められた。
パク・ヘヨン記者