水道水から致死率97%「脳を食べるアメーバ」検出、豪当局が注意を呼びかけ

 「脳を食べるアメーバ」と言われている「Naegleria fowleri(フォーラーネグレリア)」が水道水から発見され、オーストラリア当局が住民たちに注意を呼びかけている。科学専門メディア「ニュー・アトラス」などが18日に報道した。

【写真】「脳を食べるアメーバ」といわれるフォーラーネグレリア

 報道によると、オーストラリアの地方議会は今月初め、クイーンズランド州ブリスベンから西に約750キロメートル離れた小都市オーガセラとチャールビルに供給される地域用水からフォーラーネグレリアが検出されたと発表した。これは、クイーンズランド州保健省の依頼により、クイーンズランド大学が実施した総合水質検査の結果によるものだ。

 保健当局は「フォーラーネグレリアの拡散程度を把握するため、2都市において追加で水のサンプル収集の準備をしている」と明らかにした。

 フォーラーネグレリアは単細胞原生動物で、主に25-40℃の温かい淡水で増殖する。川・池・湖・温泉などに生息し、管理されていないプールや水道水から発見されることもある。しかし、人と人の間では感染しない。

 問題は、このアメーバが人体に入り込むと、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)を引き起こすということだ。初期には頭痛・発熱・吐き気・嘔吐(おうと)などの症状が現れ、通常は発症から5日ほどで昏睡(こんすい)状態に陥る。そして、多くが7-10日以内に死亡する。

 飲み水から検出されることは珍しく、感染は主に水泳やダイビングのように鼻に水が入る活動で発生する。単に汚染された水を飲んだり、洗濯に使ったりするだけでは発症リスクが低い。

 クイーンズランド州保健省の広報担当者は「入浴・シャワー・洗顔時に鼻に水が入らないように注意すれば、地域社会での感染リスクは最小限に抑えられる」と話している。

イ・ガヨン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲イラスト=UTOIMAGE
  • 水道水から致死率97%「脳を食べるアメーバ」検出、豪当局が注意を呼びかけ

right

あわせて読みたい