韓国で、一般の食品を「ダイエット治療薬」「健康機能食品」と偽って販売していた業者らが摘発された。これらの業者は、インフルエンサーを起用した違法な広告で300億ウォン(約31億円)台を売り上げていたことが分かった。
韓国食品医薬品安全処(食薬処)は20日、ユーチューブなどSNS(交流サイト)で一般の食品を「ダイエット効果のある健康機能食品・肥満治療剤」と偽って違法に宣伝・販売していた5つの業者の代表を「食費等の表示・広告に関する法律」違反の容疑で検察に送致したと明らかにした。
調査の結果、被疑者らはインフルエンサーのブログやSNSを通じて一般の食品を「食べるウゴービ(Wegovy、肥満症治療薬)」「食欲抑制剤」「体脂肪減少」などと医薬品や健康機能食品であるかのような不当な広告を出していた。
また、これらの広告には販売サイトへのリンクを貼り、昨年1月から今年6月にかけて総額324億ウォンの偽商品を販売していたことが分かった。
被疑者らは、個人のSNSに特定の製品の感想をつづることが可能だという点を悪用した。インフルエンサーに「1カ月で7キロ減量」「超強力に食欲抑制」などと広告キーワードを伝え、インフルエンサーの体験記であるかのような動画などを制作してインフルエンサーに投稿させて消費者をだましていた。
食品医薬品安全処は、消費者がインターネットで食品や健康機能食品を購入する場合、不当広告にだまされないよう注意してほしいと呼び掛けた。
また、食品の安全に関する食薬処のサイトで健康機能食品の機能性が食薬処の認定を受けているか確認することを要請した。
キム・ジャア記者