同じ年頃の中学生の頬を何度も殴った女子中学生と、これをそそのかした男子高校生が、それぞれ家庭裁判所と検察に引き渡された。
仁川延寿警察署は8月22日、暴行や特殊脅迫などの容疑で中学校の女子生徒(14)を仁川家庭裁判所に送致したと発表した。
警察は、犯行当時の女子生徒の年齢は満13歳で、満10歳以上14歳未満の触法少年(刑事未成年者)に該当するため家庭裁判所少年部に送致した、と説明した。触法少年は、観護委託・社会奉仕命令・保護観察・少年院送致など1号から10号までの保護処分を受ける。
女子生徒は、昨年11月に仁川市延寿区松島洞のあるマンションの駐車場で同じ年頃の女子生徒の頬を7回殴り、凶器で脅した疑いなどが持たれている。
また警察は、暴行ほう助の容疑で高校生の男子生徒を在宅のまま立件し、書類送検した。
この男子生徒は女子生徒の犯行当時、現場で犯行を積極的にあおるなど、暴行をほう助した疑いが持たれている。
なお警察は、暴行場面を撮影した高校生は犯行に積極的に加担していないものとみて、「容疑なし」として不送致を決定した。暴行現場を見物していた他の子どもたちも同じ理由で立件しなかった。
このほか警察は、暴行動画をSNS(交流サイト)に載せた人物を特定するためインスタグラムなどに対して捜査を進めたが、身元を確認できず、関連の捜査を終了すると決定した。
警察は今年5月2日、「いじめ暴力動画がインスタグラムに載っている」という通報を受け、女子生徒と暴行ほう助犯、動画撮影者・流布者などを対する捜査を行った。
「仁川松島11年生いじめ動画」というタイトルが付いた1分39秒の動画には、女子生徒が夜間、マンション団地の地上駐車場で被害者の女子生徒の頬を手で7回殴る場面が収められていた。被害者が「ごめんなさい、やめてください」と哀願したにもかかわらず、女子生徒は頬を殴り続けた。
この動画はオンラインで急速に拡散され、女子生徒の名前や学校、連絡先などもさらされた。
警察は2次被害を最小限に抑えるため、放送通信審議委員会に動画の削除を要請し、最初の流布動画をはじめほとんどの動画を消せるようにした。
仁川=イ・ヒョンジュン記者