米国の空中戦力や弾道ミサイルに備えた多層防空システムも公開した。中国メディアは、この日初めて公開された紅旗29について、敵の弾道ミサイルを大気圏外で迎撃できる、と主張した。峨山政策研究院の梁旭(ヤン・ウク)研究委員は「中国の主張通りであれば、韓国が導入すると決めた艦対空迎撃システムSM3と類似の水準」と語った。
■無人潜水艇・ステルス機など無人戦力を大挙公開
この日登場した水中ドローン「AJX002」は、核兵器の搭載が可能な核魚雷だと評価されている。軍事専門家らは、米国のミサイル防衛(MD)システムを回避して核攻撃ができる「ゲームチェンジャー」になり得ると評価した。ただし、韓国軍関係者は「水中魚雷の特性上、最高時速は100キロ余りの可能性が高く、核の運搬手段としての実効性は低いという意見もある」と語った。中国は、監視・偵察能力を有した超大型無人潜水艇HSU100も公開した。
中国は軍事パレードで、米国のMQ9リーパーに似ているがステルス性能を備えた「エイ」型の無人偵察攻撃機「攻撃11」をはじめ、人工知能が搭載され有人機と協力して偵察・攻撃・電子戦妨害任務を遂行するステルスドローンなどを公開した。保守系野党「国民の力」の庾竜源(ユ・ヨンウォン)議員は「機内への武器搭載が可能なステルス型無人機に加えて、地上と空中、海上の有・無人複合システムを公開したことで、最新軍事技術を有する軍事強国であることを誇示した」と分析した。
また中国はレーザー、高出力マイクロ波を発射して敵のドローンを無力化する武器システムも披露した。自主国防ネットワークのイ・イル事務局長は「ウクライナ戦争でロシアは無人戦力を大挙活用し、以前よりも交戦数比で死亡者数が半分に減ったが、中国も無人機および対無人戦力システムを備えたことを示した」と語った。
ヤン・ジホ記者