「ペースメーカー役」試される李在明外交 9月国連総会・10月APEC

「北朝鮮の核問題、中露連帯でさらにこじれる…韓米日、慎重な安保協力が必要」

「ペースメーカー役」試される李在明外交 9月国連総会・10月APEC

 韓国大統領室は3日、中国の「抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年」記念軍事パレードで、朝中露の首脳が一堂に会したことについて、「特に評価はない」とコメントした。大統領室内では、中国の習近平国家主席による軍事パレードへのメッセージをはじめ、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とロシアのプーチン大統領の動向把握に奔走していたという。

【写真】中国軍事パレードに出席 朝露首脳とあいさつする韓国国会議長

 専門家の間からは「朝中露に密着して韓半島(朝鮮半島)における平和の『ペースメーカー』になる、と言った李在明(イ・ジェミョン)大統領の外交構想が試されている」との見方が出ている。李大統領は先月25日(現地時間)の韓米首脳会談で、米国のドナルド・トランプ大統領に対し、「(トランプ)大統領がピースメーカー(平和構築者)になるなら、私はペースメーカー(ペースを守って目標達成を支える人)として一生懸命支援する」と述べ、金正恩総書記との会談を提案した。北韓大学院大学の梁茂進(ヤン・ムジン)碩座教授は「朝中露連帯を背景に北朝鮮が韓国をけん制すれば、韓半島の平和外交にかなりの時間がかかるだろうし、忍耐が必要になるだろう」と述べた。

 李大統領は今月23日から米ニューヨークで開かれる第80回国連総会に出席する。これをきっかけに、トランプ大統領と2回目の韓米首脳会談、あるいは短い歓談が行われる可能性がある。金聖翰(キム・ソンハン)前大統領室国家安保室長は「金正恩総書記の後ろに習近平とプーチンがいるため、北朝鮮の核問題の解決がさらに難しくなった。朝中露3カ国の核の脅威をどう抑制するのか、韓米同盟・韓米日安保協力の次元で慎重な検討が必要だ」と言った。

 10月末に慶尚北道慶州市で行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にはトランプ大統領と習近平主席が出席する可能性もある。淑明女子大学の南成旭(ナム・ソンウク)碩座教授は「新冷戦の局面で北朝鮮の軍事挑発を防ぐため、APECを機に中国との関係改善を図り、ロシアにも『北朝鮮の軍事冒険主義はロシアにとっても害だ』と説得しなければならない」と語った。

キム・ドンハ記者

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