ベネズエラで開催された有名な自転車のロードレースで、警察のオートバイが選手の集団と接触し、選手らが負傷するという事故があった。
アルゼンチン紙インフォバエ、英紙ザ・サンなどが報じたところによると、事故があったのは今月10日。毎年ベネズエラで開催されている男子の自転車ロードレース「ブエルタ・ア・ベネズエラ」で、警察のオートバイがコースを横切り、選手らの集団に突っ込んだ。
事故は選手たちが第3区間のゴールに向かってラストスパートをかけていた瞬間に起きた。
当時の状況が映った動画を見ると、選手の集団をガードしていた警察のオートバイが突然走路を変えてコースを横切っている。応援していた観客の歓声はその瞬間、悲鳴に変わる。オートバイはスピードを落とせないまま選手とフェンスに激突している。
一部の選手は被害に遭わずに無事ゴールまで走行できたが、オートバイと衝突した選手は宙に跳ね飛ばされ、路上に倒れた。
現地メディアは、今回の事故で少なくとも5人が負傷したと報じた。負傷したのは選手3人とレースの審判、事故を起こした警察官だという。
負傷者たちは全員、病院に搬送されて検査を受けた。その後、負傷者の容体に関しては発表されていない。
事故の後、現地では有名なスポーツイベントで発生した事故に対する怒りの声が高まった。ファンと選手の間では大会の安全ルールを強化すべきとの声が出る一方、当局は事故の経緯と責任者を明らかにするために調査に乗り出した。
事故が起きた「ブエルタ・ア・ベネズエラ」は今年で62回目を迎える伝統的な大会で、国内外から約20チームが参加している。8日間かけて開催され、参加選手は八つの区間で計1169キロを自転車で走行し、ベネズエラのさまざまな州を横断する。
キム・ジャア記者