【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)元大統領は18日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)と「平壌共同宣言」に署名してから19日で7年となるのに合わせ、「金委員長に年内に会いたいとしたトランプ大統領の米朝対話の意志を歓迎し、早期に実現することを望む」として、「両指導者が再び会い、平和の実を結ぶ時期」と呼びかける記念の辞を公開した。
文氏は在任中の2018年9月19日、平壌で金氏と南北首脳会談を行い、平壌共同宣言に署名した。会談に合わせ、南北軍事合意も締結された。
文氏は「今こそトランプ大統領の平和への意志とリーダーシップを世界に見せる時」と強調。「金委員長の決断が今も平和の鍵になり得る」として、「勇気のある決断を再び見せることを期待する」と促した。
北朝鮮が南北の信頼回復や対話再開を目指す李在明(イ・ジェミョン)政権の取り組みに反応を示していないものの、「政府が忍耐心を持って一貫して努力すれば、必ず機会が訪れる」と楽観的な見方を示した。
喫緊の課題としては南北軍事合意の復元を挙げ、「朝鮮半島の状況を安定的に管理し、南北関係を改善する出発点になると思う」と期待を寄せた。
一方、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前政権の3年間、南北関係の回復が困難なほど事態が悪化したとして、「いつ戦争が起きるか分からない状況に追い込まれた」と指摘。「『非常戒厳』を出す名分をつくるため、北を挑発して攻撃を誘導しようとしたことも明らかになった」とし、「事実なら実に衝撃的で、到底許し難いものであり、徹底的に真相を究明しなければならない」と促した。