全羅南道谷城郡の多数の公務員が、新人公務員が性暴力被害に遭ったにもかかわらずこれを隠蔽(いんぺい)して2次加害を行ったとして、監査院により懲戒を受けることとなった。
19日に監査院が明らかにしたところによると、2021年1月に任用された公務員Aさんは、勤務を始めてからわずか1カ月で、同じ部門のB氏から性暴力(強姦〈ごうかん〉未遂)に遭った。当時の柳根起(ユ・グンギ)谷城郡守は「ニュースにならないように静かに処理しろ」と指示し、Aさんに対する保護措置は取ることなくB氏の辞表だけを受理した。B氏は後に裁判所で懲役2年を言い渡された。
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谷城郡はAさんを、性暴力被害に遭った部門でさらに5カ月勤務させ、その後、別の部門へ異動させたが、2022年12月に再び元の部門に復帰させた。そうした中でAさんは、他の公務職の職員たちから、酒を買ってこいと使い走りをさせられたりしたという。「ナイトクラブに一緒に行こう」「会いたいから週に3回電話して」といったセクハラにも遭った。Aさんが性犯罪の被害者だという事実まで流布され、加害者の両親がAさんを訪ねてきて騒ぎになったこともある。Aさんがこうした事実を谷城郡に知らせても、何の措置も取られず、Aさんは昨年7月に新たな勤務先である保健支所でも公務員C氏から性暴力に遭った。
Aさんの通報で監査に乗り出した監査院は、谷城郡に対し、柳・前郡守への捜査依頼を行うよう要求した。さらに解雇1人、降格2人、停職1人、軽懲戒4人、注意2人など、関係者12人を懲戒するよう通告した。
キム・ギョンピル記者