仁川教会17歳女子高生虐待死事件、二審で懲役25年 ソウル高裁

仁川教会17歳女子高生虐待死事件、二審で懲役25年 ソウル高裁

 仁川市南洞区の教会で生活していた女子高生を長期間虐待して死亡させたとして、教会で合唱団長を務める女(50)が児童虐待殺害罪で起訴された事件で、二審のソウル高裁は19日、懲役4年6カ月の一審判決を破棄し、懲役25年の判決を言い渡した。

 同時に起訴された教会信者2人にもそれぞれ同25年、22年の判決が下された。保釈中だった合唱団長と信者2人は直ちに収監された。また、児童遺棄などの罪で起訴された被害者の実母にも懲役4年が言い渡された。

【写真】女子高生を長期間虐待して死亡させた女(50)

 被告らは昨年2月から5月にかけ、教会合唱団の宿舎で生活していた女子高生を全身にあざができるほど虐待し、死亡させたとして起訴された。被害者は眠らないで聖書を書き写すよう強要されたほか、地下1階から地上7階まで階段を上下させられていた。腕と足を縛るなどの行為もあった。被害者の母親は精神的障害があるという診断を受けた娘を病院ではなく教会に送って遺棄し、放置していた。

 一審は昨年12月、「被告に殺害する故意があったと認めることは難しい」とし、児童虐待殺害ではなく、傷害致死罪を適用した。合唱団長と信者に4年から4年6カ月の懲役、母親は懲役1年(執行猶予2年)を言い渡した。被告らは控訴し、保釈された。

 二審は一審の判断を覆し、「殺害の故意」を認めた。二審は「故意について記録を綿密に調べ、討論を重ねた。診療記録の鑑定など専門家の意見などを総合すると、虐待と死亡の間に相当な因果関係が認められる」と指摘した。

 二審は「合唱団長は被害者の健康状態が悪化したことを認識したにもかかわらず、信者2人に引き続き虐待を指示するなどして、死に至らしめた」とし、「被告が犯行を隠し、証拠隠滅を試みた点などからも、虐待の結果を十分に認識していた」と判断した。

 その上で「被告らは被害者に責任を転嫁したほか、縛る行為に同意したと主張をするなど虐待行為を合理化し、犯行の重大性を認識しているのかさえ疑わしい」とし、「犯行の実体を正確に明らかにし、それに相応する重い処罰を下すことで、残酷に殺害された被害者の慰めとなるを願う」と付け加えた。

パン・グクリョル記者

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