【週刊朝鮮】保守系野党「国民の力」に所属する秦鍾午(チン・ジョンオ)議員が「進歩(革新)系与党『共に民主党』所属の人物が来年の地方選挙の予備選で特定宗教団体を活用し、特定候補を後押ししようとした」との疑惑を提起した。
秦鍾午議員は9月30日、韓国国会疎通館で記者会見を開き「民主党に所属するソウル市文化体育観光委員会のキム委員長(ソウル市議会議員)が、特定宗教団体の信徒3000人の個人情報を確保し、これを2026年民主党予備選で活用しようとした状況が明らかになった」として関連の録取記録を公開した。
秦議員が情報提供によって確保した録取記録には、特定宗教の信徒3000人を民主党の党員として加入させ、1人当たり1000ウォン(現在のレートで約105円。以下同じ)ずつ6カ月間支払うべき党費1800万ウォン(約189万円)をキム委員長側で代納する、という内容が含まれている。こうして確保した党員で、地方選挙候補予備選において金民錫(キム・ミンソク)首相を後押ししようとした―という趣旨の録音ファイルも電撃公開した。
秦議員は「(党員加入を)操作するために資料を急いでほしいと催促まで行った」「住民登録番号、電話番号、通信会社などといったセンシティブ(微妙)な情報も要求した」と指摘した。さらに「民主党が宗教団体の信徒を権利党員として操り、特定候補を後押ししてやろうとしたという事実は、単なる党内問題ではない」とし「韓国国民全体を欺瞞(ぎまん)して民主主義を崩す反憲法的行為」と強く批判した。
なお秦鍾午議員は、取材陣からの「金民錫首相を来年のソウル市長予備選で後押ししようとした、という主張か」という質問に対しては「特定の市長を後押ししようということは、録取には出てこない。首相という言葉は抜けていた」としつつも「『金民錫で行きましょう』という言葉が正確に聞こえたものとみられる」と答えた。
イ・ヨンギュ記者