韓国では今年、失業給付の反復受給者が過去最高を記録するとみられている。同じ事業所で退社と再入社を繰り返し、失業給付(求職給付延長を含む)を21回受給したケースも確認された。このため、失業給付制度の問題点を補完すべきとの指摘が出ている。
金渭相(キム・ウィサン)国会議員(国民の力)が雇用労働部から提出を受けて公開した資料によると、今年は7月までの時点で失業給付受給者は130万3000人となり、昨年通年の受給者数(169万7000人)の76.7%に達した。
今年は2回以上の反復受給者は37万1000人おり、受給者全体の3人に1人を占めた。昨年通年の反復受給者(49万人)の75.7%に達し、年末には過去最高を更新する可能性が高いとみられている。3回以上の反復受給者は8万4000人で昨年の74.3%となった。
同一事業所で退社と再入社を繰り返し失業給付を受けるケースも急増していることが分かった。 それを3回以上繰り返した人は2019年の9000人から24年には2万2000人に増え、今年も7月時点で既に1万5000人に達した。
失業給付制度が実施された1995年から今年7月末までの期間で失業給付受給額(求職給付延長を含む)が最も多い上位10人を分析した結果、1億400万ウォンを同じ事業所で最大21回に分けて受け取ったケースもあった。
実態を伴わない求職活動の摘発事例は22年の1272件から23年には約7万1000件、昨年は約9万8000件に急増し、今年も7月までに5万2223件に達した。
現行の失業給付制度では基準期間18カ月のうち180日だけ勤務すれば、受給資格が生じ、受給回数や金額には制限がない。失業給付が勤労意欲を低下させる代表的要素として挙げられ、制度見直しの必要性が高まっている。
キム・ミョンイル記者