「全く記憶にもない供述をした」 金建希特別検察官の取り調べを受けた公務員が自宅で死亡、書き残したメモで捜査手法を告発

「強い圧力に疲れ、記憶にもない答えを…」

「この世を捨てたい」とメモ

 Aさんの弁護を担当したパク・キョンホ弁護士は、本紙の取材に対し「Aさんは強引に供述させられた上、分からないと言って回答しなかった内容も回答したと供述書に記されており、心理的圧迫が大きかったようだ」「先に警察で捜査が終結したところなので、Aさんが軽く考えて弁護人なしで一人で取り調べを受けに行き、こんなことが起きた」と語った。パク弁護士は、特検の関係者を職権乱用等で告訴する計画だという。

 これに対し特検は「他の公務員等を相手に故人が供述した内容と同一の内容の供述を既に確保していたので、故人の取り調べは強圧的な雰囲気もなく、懐柔する必要もなかった」と表明した。法曹界からは「特検が強圧的な取り調べをしたのであれば指揮部が責任を取るべき」という声が上がった。2002年にソウル地検で取り調べを受けていた被疑者が捜査官に殴打されて死亡する事件が発生した際には、当時の李明載(イ・ミョンジェ)検察総長(検事総長)が辞任した例がある。

 この日、張東赫・国民の力代表は「平凡な国民一人が特検の非道な捜査のせいで極端な選択をした。やくざのごとき特検が狂乱しても、皆が沈黙する国になった」と語った。逆に、進歩(革新)系与党「共に民主党」の朴洙賢(パク・スヒョン)首席スポークスマンは「国民の力は、残念な死すら政争に引き込む愚を犯してはならない」と主張した。

ピョ・テジュン記者、キム・ナヨン記者

【写真】公務員が書き残した自筆のメモ

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