「世界で最も偉大な同盟」「最高レベルの同盟国」 米日黄金時代の幕開け

トランプ・高市、首脳会談で関税合意文書に署名し、レアアース同盟
日本、防衛費増額も約束…そろって米空母に乗艦、経済・安全保障の新たな蜜月

 ジョージ・ワシントンに用意された演壇に上がったトランプ大統領は、在日米軍将兵に向けて「米日同盟は世界で最も素晴らしい関係」だとし、壇上で横に立つ高市首相について「勝利者だ。本当に親しい友人になった」と紹介した。またトランプ大統領は「日本が軍事的な役割を実質的に拡大している」と言及し、日本のF35戦闘機用に米国産ミサイルを引き渡すことを承認したと公表した。防衛力強化を進める日本の新政権に向けた米国の武器販売拡大と同盟内における役割分担強化に乗り出したもの、と解されている。さらにトランプ大統領は「(日本の)トヨタは米国全域で100億ドル(約1億5000万円)を超える規模の自動車工場を建設する予定」だとし「トヨタを買いに行け(Go out and buy a Toyota)」と呼びかけた。

 トランプ大統領が高市首相について「日本初の女性首相」と言及すると、高市首相は拳を握って突き上げ、歓呼した。高市首相は「平和は言葉だけではなく、確固たる決意と行動によってこそ守られる」「今後、日本の防衛力を抜本的に強化する」と語り、大きな拍手を受けた。高市首相が舞台から降りると、トランプ大統領は「本当に美しかった」「交渉するにはつらい人物」とジョークも飛ばした。かつて、安倍元首相がトランプ大統領と共に横須賀基地を訪れて演説したことはあるが、米空母で演説したのは高市首相が初めてだ。

 日本経済新聞は「米軍と自衛隊の最高指揮官である両首脳が海軍の最前線を共に視察し、堅固な協力関係を国内外に誇示した」と報じた。近々、空母「遼寧」「山東」に続いて年内に3隻目の空母「福建」を就役させる中国を、直接念頭に置いた行動だと分析されている。

■中国に対抗するレアアース同盟

 トランプ大統領と高市首相は28日、「合意の実施 ~日米同盟の新たな黄金時代に向けて~」という文書に署名した。両国の閣僚が先月締結した関税協定を首脳間の合意文書に格上げしたのだ。ここで、レアアースを武器化する中国に対抗して「採掘および加工を通じた重要鉱物およびレアアースの供給確保のための日米枠組み」にも署名した。中国に依存しないレアアース供給網を両国が構築しようという、いわゆる「レアアース同盟」を結んだのだ。

 米国と日本は、今後6カ月以内に具体的な投資対象を選定し、両国の閣僚級「鉱物・金属投資会議」を開く計画だ。両国は金融支援、貿易措置、備蓄制度などの政策手段を動員してレアアースなどの供給網の回復力と安全保障を強化することとした。政府・民間の共同投資も拡大し、補助金・融資・株式投資・保証などさまざまな形で採掘と精製のプロジェクトを支援する。

 米国と日本は、第三国との協力も推進しつつ相互備蓄システムを検討し、鉱物資源の地図作りなど技術協力も並行して進める。今回の協定は、米国が先週オーストラリアと締結した類似のフレームワークに続いて、日本ともレアアース協力体制を構築したもので、中国への依存度を下げ、同盟中心の「脱中国供給網」を強化しようとするトランプ政権の構想を反映したものとの評価だ。

成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長、ワシントン=朴国熙(パク・ククヒ)特派員

【写真】高市早苗首相とドナルド・トランプ大統領が笑顔で写真撮影

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