【ソウル聯合ニュース】韓国空軍の特殊飛行チーム「ブラックイーグルス」がアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催される航空ショーへの参加を計画していたが、日本の給油支援協力を得られず、事実上見送りになったことが6日、外交消息筋などの話で分かった。
韓国国防部と日本の防衛省は沖縄の自衛隊基地での韓国空軍機への給油支援を計画していたが、支援対象の空軍機が独島周辺で訓練を行ったことを日本側が問題視し、給油を取りやめる方針を明らかにした。
ブラックイーグルスがドバイの航空ショーに参加するためには、遅くともこの日までに日本側が態度を変える必要があったという。改めて台湾側と交渉するには時間が足りず参加を見送った。
ブラックイーグルスは2022年から24年にかけて、海外の航空ショーに参加する際は、台湾の高雄にある基地で給油をしていた。ただ、沖縄基地を利用すれば時間と費用を節約することができるため、日本側と調整していた。
日本メディアは2日、給油支援の中止は10月30日の李在明(イ・ジェミョン)大統領と高市早苗首相の首脳会談の直前に方針が固まったと報じた。日本政府内で「世論の理解を得るのが難しい」との声が強かったという。
韓国政府は今回の事態が外交的なあつれきに発展しないよう努める構えだ。
安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官は5日、国会国防委員会に出席し、給油支援問題について最大野党「国民の力」の議員に問われ、「知ってはいるが、具体的に申し上げることはできない」と述べるにとどめた。国防部も立場表明を行っていない。