麻薬物流基地と化した韓国…押収量は前年の3.6倍

 韓国の捜査当局は、主に米麻薬取締局(DEA)が提供する犯罪コンテナ船情報をもとに、麻薬密輸を摘発している。韓国の輸出入貨物の99%は港湾に入るので、そうした貨物を全数調査することは不可能であり、麻薬摘発には限界がある。そのため、米国側の情報提供が重要な取り締まりの手がかりになっている。国際麻薬組織の密輸手法も進化している。 船舶の隔壁や機関室のように接近が難しい地点に隠す例のほか、船員が直接麻薬を携帯して入港し、陸上の流通役に手渡すケースも増えている。韓国海洋警察幹部は「港湾密輸の取り締まりは米情報当局が提供する情報への依存度が高い。1件だけ取り締まりをかいくぐっても、韓国国内の年間摘発量に匹敵する量が流出、流入する恐れがある」と話した。

 最近では世界2位の積み替え港である釜山港が麻薬組織の主な標的になっている。 昨年中南米全体の定期船による物流量のうち20~30%が釜山港を経由した。韓国関税庁関係者は「組織が痕跡を残さず安全に麻薬を運ぼうととして、定期大型コンテナ船などの運航インフラがよく整っている釜山港を狙っている」と指摘した。

 韓国で麻薬を製造し、流通・輸出を試みる例も後を絶たない。昨年12月、仁川地検はコロンビア産液状コカインを建築用壁土に偽装して釜山港に密輸した後、江原道横城郡で固体コカイン61キログラムを製造し、流通させようとした組織を検挙した。今年9月、京畿南部警察庁は麻薬類の原料であるγ(ガンマ)ブチロラクトン(GBL)を大量に密輸した組織を逮捕した。この組織は国際麻薬組織のメンバーによる提案を受け、数百億ウォン相当のGBLを米国と豪州に密輸出したことが分かった。

ク・アモ記者、コ・ユチャン記者

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