韓国空軍ブラックイーグルス独島上空飛行で対立…韓日共同海上捜索救助訓練が無期限延期

再び衝突した韓国と日本

■領土問題で妥協は不可能

 韓国国防部の安圭伯(アン・ギュベク)長官は今年9月、韓国を訪れた日本の中谷健防衛大臣(当時)と会談し、両国の国防当局による交流と協力強化に向け自衛隊音楽まつりに韓国軍の軍楽隊を派遣することで一致した。軍楽隊の日本派遣は2015年以来10年ぶりとなるはずだった。ところがブラックイーグルス問題で韓国軍は派遣を保留した。独島が絡む領土問題で妥協はできないため、韓国政府も日本の給油拒否に相応の措置を取らざるを得なかった。

 今月予定されていた韓国海軍と日本の海上自衛隊による共同の海上捜索救助訓練(SAREK)も無期限延期となった。事実上の取りやめだ。この訓練は昨年7月に申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官が木原実防衛大臣(いずれも当時)と東京で会談した際「国防交流協力」の一環として合意したものだ。2018年12月の日本の哨戒機による低空飛行と、韓国海軍の射撃用レーダー照射によるいわゆる「哨戒機対立」を終わらせ、韓米日の安保協力強化を目指すための決定だった。

 韓国外交部は領土問題での意見対立は解消できないと判断する一方で、事態がさらに悪化しないよう神経を使っているようだ。同日行われた韓日外務次官による戦略対話後の韓国外交部の説明で、ブラックイーグルス問題は一切言及されなかった。

ヤン・ジホ記者

【表】ブラックイーグルスを巡る韓日の対立の推移

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