国内組の活躍で李政厚・金慧成もスタメン出場の保証なし WBC強化試合総括

韓国代表チームの希望と課題

■戦力補強が急がれる投手陣は求人難

 一方、投手陣の状況はこれとは正反対だ。韓国代表チームの投手陣は日本戦2試合で18安打を打たれたが、それよりも問題なのは四死球を23個も許したことだ。この2試合に登板した投手14人のうち、日本人打者に四死球を一つも与えなかった投手は第1戦のソン・ヨンタク=起亜タイガース=と第2戦の朴英賢(パク・ヨンヒョン)=KTウィズ=の2人だけだった。

 今回の韓国代表チームは当初、「ブルペンが最大の強み」と評されてスタートを切った。強化試合のエントリーには鄭宇宙(チョン・ウジュ)=ハンファ・イーグルス=、ペ・チャンスン=サムスン・ライオンズ=、キム・ヨンウ=LG=ら高卒新人3人をはじめ、李浩成(イ・ホソン)=サムスン=、趙丙炫(チョ・ビョンヒョン)=SSGランダース=、金沢延(キム・テクヨン)=斗山ベアーズ=ら最高球速150キロメートルを超える若手「ファイヤーボーラー」たちが多数、名を連ねていた。しかし、韓国プロ野球(KBO)リーグでは重い球により打者たちを脅かしていた投手たちが、東京ドームのマウンドでは冷や汗を流しながらストライクゾーンに球を入れられなかった。高卒新人の右腕・鄭宇宙が第2戦に先発、3イニングを無被安打・無失点に抑えてポテンシャルを見せ、朴英賢が2イニングをパーフェクトに抑えてブルペン陣では唯一、安定感を与えた。

 野手陣とは違い、投手陣はWBCを前に追加の戦力補強カードが多くないことも懸念材料だ。韓国系大リーガーの投手には、セントルイス・カージナルスで必勝リリーフ陣の一翼を担うライリー・オブライエンが有力なカードとして取り上げられている。2023年の大リーグでシーズン12勝を挙げた右腕デーン・ダニングもいるが、このほど大リーグ40人枠から外されたようだ。体調の問題で今回の強化試合に出場できなかった元兌仁(ウォン・テイン)=サムスン=、文東珠(ムン・ドンジュ)=ハンファ=、ソン・ジュヨン=LG=と、エントリーから外された高永表(コ・ヨンピョ)、ソ・ヒョンジュン=以上、KT=、具昌模(ク・チャンモ)=NC=、ミッチ・ホワイト=SSG=などが先発投手候補に挙がっているが、大リーガーが総出動するWBCで実力が発揮できるかどうかは未知数だ。

ヤン・スンス記者、カン・ウソク記者

【写真】強化試合で活躍が光った国内組3選手

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