【佐渡聯合ニュース】韓国政府は21日、「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)で強制労働を強いられた朝鮮半島出身者を追悼する独自の式典を同市で開催した。
追悼式は佐渡島の金山が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録される際、韓国が朝鮮半島出身者の強制労働を含む全体の歴史を反映するよう求め、日本側が毎年開くと約束していた。だが、日本側は強制労働があったことを認めない姿勢を示し、昨年に続いて今年も韓国独自の開催となった。
追悼式には遺族11人や李赫(イ・ヒョク)駐日大使らが出席した。
李氏は「佐渡鉱山で働いたすべての労働者の苦しみと痛みを共に記憶しようと集まった」として、「約80年前、佐渡島には朝鮮総督府の関与のもと、募集、あっせん、徴用などの方法で意思に反して動員され、強制的に労役を強いられた多くの韓国人労働者がいた」と述べ、遺族に哀悼の意を示した。
涙をぬぐう遺族の姿も見られた。
日本側は9月13日に追悼式を開いたが、韓国側は参加しなかった。追悼式で朝鮮半島出身者の強制労働に関する言及はなかった。
佐渡島の金山は太平洋戦争が本格化した後、主に戦争物資を確保するための鉱山として利用された。同時期に日本による植民支配を受けていた朝鮮半島から労働者が強制動員され、厳しい環境で差別を受けながら労働を強いられた。
日本は佐渡島の金山を世界遺産に登録する際、対象時期を江戸時代に限って推薦し、強制労働の歴史から目を背けているとの批判を受けた。
1940年から45年まで、佐渡島の金山で働いた朝鮮半島出身者数は1519人とされている。